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【開戦前夜】各国の交錯する思惑《Civilization6プレイレポート》

この記事は、第一次世界大戦開戦に至るまでに各陣営でどのようなやり取りがあったのかについて、動画で説明できなかった範囲を補足するものとなっています。まだ、動画をご視聴でない方は↓のリンクからご視聴ください。


【すべての始まり】

45ターン~51ターン

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すべてはこの冗談から始まった。
後の歴史家はこれを「ローマ電報事件」と呼んだのだった…。

この時、イタリアは軍拡をしていた。

そもそも、イタリアには古代に剣士の代替ユニット「レギオン」があるため、初期ラッシュを前提として練習していた。そのため、こうした軍拡路線は予定調和だった。22ターン目の時点で、わざわざ政策「ストラテゴス」をセットして大将軍を獲得するなど、かなり軍事を重視している。

政策ストラテゴス

しかし、イタリアには二つの誤算があった。

一つは、非常に近い位置に2つ文明がいたこと。

もう一つは、そのどちらも非常に攻めにくい立地をしていたこと。

どちらかと言えばアメリカの方が戦争は難しい状況であった。アメリカ側には山があり、3マスしか通行可能な場所がないため、進軍は非常に困難だった。一方、ポーランドも、森があるため進軍には時間がかかることが想定された。進軍に時間がかかるということは、イタリアの主力ユニットである近接ユニットが行軍中に長距離ユニットから攻撃を受ける可能性が高いということである。また、ポーランドとアメリカに共通することとして、序盤は比較的軍事力が高かった。これは明らかにイタリアの軍拡を意識したものであり、動画内でも説明したように、アメリカ・ポーランド双方はイタリアの中の人のメタ読みで自国が攻められる可能性が非常に高いと考えていた。

米伊国境

アメリカ=イタリア国境

イタリア-ポーランド国境 文字入れ

ポーランド=イタリア国境

戦争ができるかどうかは立地次第である。

これは練習の段階ですでに把握していた。

しかし、「安定して戦争に勝つことができる相手」というのも存在していた

それは、第二次世界大戦編直前に行われたチーム戦マルチにおいて、アステカ帝国(Kozmo)が取った方法である。

そう、対都市国家(AI)の戦争である。

AIは戦争が非常に下手であり、比較的簡単に征服できる。
また、都市国家と戦争状態になり、宗主国ボーナス及び代表団ボーナスが貰えない状態であればその都市国家は自分にメリットが皆無で相手にだけ利益がある状況になる。なので、滅ぼすのは非常に有効な手段である。(当然、自分が宗主国である都市国家は余程のことがない限りは征服する必要はない)
都市国家フンザの征服は、当初は持て余した軍事力を有効活用しようと思っていただけだったが、結果的にフンザ周辺の領土主張を行っていたイギリスに対する牽制にもなった。

まとめると、51ターン目の時点(イタリアがフンザを陥落させたターン)では、冗談でポーランドを攻めようとアメリカに提案したものの、イタリアには全くその気がなく、フンザの攻略後は別の都市国家の攻略を目指すつもりでいた。

【連合と枢軸の接近】

51ターン~83ターン

その後、枢軸国はイギリスと激しく領土争いを繰り広げた。友好宣言があるため戦争には突入しなかったものの、ドイツやイタリアは、イギリスとの約束を破棄し、都市を建設した。

ルグドゥヌム建設

イタリアの建設した都市「ルグドゥヌム」

ハンムラビ建設

ドイツの建設した都市「ハンムラビ」

しかし、これら二つの都市の建設によって「逆に」イギリスとの領土問題は決着がついた。特にイタリアは、イギリスとポーランドの領土争いに関して次第にイギリスを擁護するようになる。

一方で、アメリカ側では、ロシアの南下により、ミミシッピ川流域を占領され、アメリカはこれに大きな不満を抱いていた。

ロシアアメリカ領土問題

アメリカとしてはミシシッピ川河口付近にもう一つ都市を建設する予定だったが、ロシアはアメリカがそのような主張をする以前から我々はここに住んでいたと主張した。

また、アメリカとロシアの対立は領土問題だけではない。

宗教の問題である。

 Civilization6では、宗教は宗教圧力による布教と、伝道師ユニットによる布教がある。ロシア側に建設したニューヨークはすぐに宗教圧力によりアカに染まった。それだけではなく、ロシアは宗教ユニットを大量に出していた。このままでは、友好宣言を利用してアメリカの宗教を滅ぼす可能性があった。
 この時ロシアにその意思があったかどうかは定かではない。おそらくはアメリカ領土の索敵のために伝道師ユニットを用いるつもりで宗教を滅ぼすつもりはなかったと思われる。

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こうした経緯から、イタリアはアメリカにロシアとの共同戦争を提示したのだった。

この時のイタリアの思惑は大きく分けて4つある。

一つは、ロシアが軍事的にも地理的にも弱いため攻略は容易であるということ。

二つ目は、アメリカの宗教がなくなった場合、次に宗教の布教を受けるのはイタリアであること。

三つ目は、連合との協定を破棄したため、枢軸に対して溜まっているであろうヘイトを他国へ向けさせたかったということ。

最後に、一番重要なのが、イタリアプレイヤーの中の人のリアルアジェンダが戦争狂であり、対人の戦争を欲していたことである。

客観的に見ても当時のロシアの軍事力は世界最下位であり、イタリアの1/4以下となっていた。アメリカとの共同戦争の場合、ロシア南部は非常に進軍しやすいため、アメリカの攻撃をロシアは到底防衛できないだろうと予測した。

63tでの各国の軍事力

63ターン目での各国の軍事力
ロシアは109
イタリアは400
アメリカは289

【枢軸の思惑】

イタリアはこの合意をドイツとの相談なしで取りつけていた

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正直、イギリス攻撃路線もありえただろう。この路線ならば、

ドイツはバーミンガムを攻撃し

イタリアはブラッドフォードを攻撃し

ポーランドもブリストルを攻撃する

というような3面攻撃が可能だった

ただ、この仮定の欠陥は

1,共産陣営がどちらに付くか不明

2,ドイツもポーランドも現状軍事力が非常に低い

3,英独の国境線が長く、戦争をすると泥沼になる可能性がある

ということだった。

そのためイタリアは、英独は友好を続け、軍拡をしてないドイツには内政に専念してもらうのが良いだろうと考えた。

こうして、イタリアは戦争路線・ドイツは内政路線へと進んでいく

【連合の思惑】

イタリアがアメリカに提案したロシア侵攻に対して、アメリカプレイヤーは…

枢軸の思惑 part1

即座に、イタリアの提案は「嘘である」と判断

また、アメリカがロシア侵攻に対してあまり乗り気でないと思ったイタリアは、イギリスとイタリアによるポーランド攻撃作戦も提案

枢軸の思惑 part2
枢軸の思惑 part3

この提案に対しても、

枢軸の思惑 part4

と瞬時に一蹴(イタリアは言うことをコロコロ変えてしまっているため信用できないのは当然である)

枢軸の思惑 part5

まず、アメリカはロシア侵攻計画をロシアにリーク

枢軸の思惑 part6

これにより、枢軸の思惑は共産にバレてしまう

【共産の思惑】

このリークを受けて、共産陣営でも、議論が行われる

共産の思惑 part1
共産の思惑 part2
共産の思惑 part3
共産の思惑 part4
共産の思惑 part5
共産の思惑 part6
共産の思惑 part7
共産の思惑 part8
共産の思惑 part9
情勢の整理

国際情勢を整理

共産の思惑 part10
共産の思惑 part11
共産の思惑 part12
共産の思惑 part13
共産の思惑 part14
共産の思惑 part15
共産の思惑 part16
共産の思惑 part17

こうして、共産はアメリカとの取引を呑むことにした

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「米露密約」
1,対枢軸相互防衛協定を締結
2,戦時の際は軍事同盟を約束
3,表面上は共産と連合の対立を続ける

こうして、アメリカによる一世一代の大芝居が始まる

アメリカとロシア、ポーランドとイギリスはそれぞれ対立するような言動を繰り返し、枢軸陣営を完璧に欺いたのだった…

※この時点では、共産と連合は自分から戦争を仕掛けるつもりはない。
しかし、この後、イタリア本土への攻撃を企てることになる。それに関しても追記するかもしれません。







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