【傑作マウス】DeathAdder、そんなにすごいかな…?

傑作マウスについては1つずつ記事を書くことにしました。
ということで、今回はRazer社の名作と名高いマウス、DeathAdderについてです。

こちらはレビュー用語では「IE3.0クローン」と呼ばれているエルゴノミック形状、左右非対称マウスとなっており、
個人的にはDeathAdderが特別優れているというよりも、左右非対称マウスの需要とRazerへの信頼性のダブルパンチが人気たる所以なのではないかと思っています。2006年というゲーミング古代から存在し続ける由緒正しきマウスで「ずっと使っているから新型が出るたびに買う」というリピーターの多さも無視できません。ほとんど形状を変えないまま、現在まで内部設計改良のたびに新型が出ています。

黎明期に出たマウスとは言いつつも形状がかなり独特で、一目見ただけでDeathAdderとわかります。
私なりに左右非対称マウスの中でもDeathAdderに特筆できることと言えば、やはり背の低さです。特にマウス下部のなだらかな傾斜は、エルゴノミックマウスの中でもかなり目立ちます。これによって手のひらに下から寄り添う形となり、手の動きと追従している感じが強いです。
手をかなり寝かせるようなかぶせ持ちをする方には、抜群のフィット感が得られるのではないでしょうか。

一方で、マウス右側のホールド感が心もとない、という弱点があります。私がDeathAdderを万人向けではないと主張する根拠がここにあります。
特にマウス上部をつかむような持ち方をする際、右上のヒルの頭みたいな出っ張りのせいで薬指でマウスを支えることが困難になります。
FPSなどでマウスを持ち上げる際、このホールド感の無さに結構意識が割かれます。加えてホールドしづらい形状というのは握力が自然と必要になってしまうため、手が疲れやすいです。違和感と疲労があるということは、左右非対称のメリットを殺しているようなものです。
このマウスをホールドするためには、マウス中腹に用意されているくびれをつかむしかないのです。そうなれば自然とマウス下部を持つことになってしまうため、前述した尻の低さも相まって、手首を浮かせるタイプのプレイヤーにはかなり厳しいものがあるのではないでしょうか。

したがって、DeathAdderのターゲットというのは「マウス下部をかぶせ持ちする」ユーザーに限られているとさえ言えます。限られてるとは言ったものの、その持ち方をする人が多いです。それはDeathAdderの圧倒的な販売数が物語っています。
個人的には同じRazer製のマウス、Mambaの方が万人向けであると思っています。

DeathAdderは確かに良いマウスです。それは歴史が証明していますし、左右非対称マウスの中に近い形状を持つクローン機は存在しません。
ですが間違いなく言えるのは、これは万人向けマウスではないです。
合う人に徹底的に合う、それ以外はUターン推奨。そういった感じで、その「合う人」の人口が多いのが人気の原因です。

以上で今回の記事を終わります。

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