サギングアイ・シンドロームについて、後関先生から学んだことをまとめてみました。
斜視ときくと冷や汗がでて、プリズムを持つ手は震え…
こんにちは、斜視検査と子どもの検査が苦手なケンです。
どのくらい苦手って、新人教育プログラムで両眼視機能を受けたら、確実に怒られるレベルくらいの自信はあります。
そんな私が、斜視のことをこのブログで書く日がくるとは思いませんでした。
そのきっかけは、sagging eye syndrome(以下SES、サギングアイシンドローム)について、後関利明先生から学んだことです。(後関先生は、来年の斜視・弱視学会の総会長です)
知り合いの水戸にいらっしゃるCOさんにくっついていると、素晴らしい先生と出会えるんですね。
私は、後関先生のSESの講義を、幸運にも1年間に3回も聴くことができました。
斜視の苦手な私は、最初はチンプンカンプンだったのですが、2回目3回目と講義を聴いて、そして論文(斜視の論文は後関先生以外のは読んだことない)を読むことで、SESの知識が少しだけついてきました。
SESについて、私が学んだことをまとめると
SES(サギングアイシンドローム)について
SES(サギングアイシンドローム)は、眼窩プリーの加齢性変化によって起こる斜視です。
プリーはですね
後関先生の講義では、動画で見せてくれていたのでわかりやすかったですが、プリーは滑車のような働きをしていました。
イメージはこんな感じ。(娘作)
加齢により、LR-SR(外直筋-上直筋)バンドが菲薄化して、外直筋プリーがたるんで下方にずれることで起こる斜視がSESです。
両眼に均等に障害されれば、遠見内斜視(開散麻痺)、片眼だけが障害されたら、小角度の上下斜視(回旋を伴う)を発症するようです。
せっかく英語を勉強しているので
SESでは、下斜視眼の外方回旋が現れるのが特徴です。
SESの男女比は、やや女性に多く(女性:男性=6:4)コラーゲンの減少が関係しているのではないかと言われていました。
そして、論文や後関先生の講演で話されていたことで、強く印象に残っているのが
他の論文では、眼瞼下垂、バギーアイ(下眼瞼のたるみ)も特徴としてでているものもあるそうですが、後関先生の研究では、上眼瞼のくぼみが最もSESで現れる特徴とおっしゃっていました。
ちなみに
ふぅ、頭がいっぱいいっぱいになってきたぞ。
後はメモっていたことを羅列します。
✅複視は、物がダブって見えるだけではなく、ぼやける・焦点が合わない・乱視っぽいなどの症状を訴えてくる場合がある。
✅SESは上下斜視が平均で4△と小角度。眼位検査での見逃しに注意。
(皆さん、ぜひ後関先生の講演を聴いてみて下さい。わかりやすいし、大変勉強になりますよ)
後関先生の懇親会でのお言葉
先日行われた九州視機能研究会の懇親会でのこと。
後関先生は、到着時にかなりお酒を飲まれていて、かつ懇親会でもかなり飲んでいたので、覚えていらっしゃるかわかりません。わかりませんが、最後の締めの挨拶で、すべての視能訓練士に届いておいてほしいお言葉を下さいました。
(録音しておけばよかったな)
覚えている範囲で、書きます
なんか、もっともっと素晴らしい言葉を残して下さったと思うのですが、酔いちくれの私の記憶力ではこれくらいしか思い出せません。
一緒に参加された方、補足あったら教えて下さい。(笑)
でも、この思いだけは強く伝わってきたし、間違いなくおっしゃっていました。
懇親会に参加していた視能訓練士は、皆感動していましたよ。
すばらしい先生に出会えたこと、本当に感謝しています。
「I love pulley.」
来年の斜視・弱視学会、またお会いできるのを楽しみにしています。
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