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視覚障害認定基準(GP編)を理解して、眼科医の助けとなる視能訓練士を目指そう

先日、こんなツイートをしました。

ちょっと自慢です。
最近GPしながら病態の予測だけでなく、「これなら手帳の〇級がとれる、院長に言おう」とか「ここを綺麗にイソプター書いておくと、書類が書きやすいだろうな」と意識している。
今日で41歳。何歳になっても成長を感じる瞬間は楽しみ。

このツイートに対し、多くの方がコメントくれたり、いいねをつけてくれました。

特に注目すべきは、眼科医の先生方から

そんな視能訓練士さん好きです

手帳〇級なんて教えてくれるなんて神です。煩雑で覚えられなくて…

なんて嬉しいコメントをいただきました。

(リツイートまでしていただいたおかげで、フォロワーが増えました^^。
ありがとうございます。)

さて、視能訓練士の皆さんに質問です。皆さんは視覚障害の等級の基準言えますか?視野でどうなれば何級がとれるか、すぐにわかりますか?

偉そうな質問すいません。

私はつい最近まで、視力の等級は理解できても、視野はなんとなくしか理解できていませんでした。

ある時、とあるドクターに相談されました。

「この視野って何級になるの?」

私は即座に答えることができず、調べてみました。

そしたら、私の認識と全然違う部分や、表をみただけでは書いていない補足の部分があることに気がついたのです。

で、理解したらGPを測定するときに意識するようになりました。

「ん?これ〇級いけるんじゃない?」

「あれ?これ等級上がるんじゃ…」

そして(ちょっとロービジョンをかじっているおかげで)、申請して手帳とって拡大読書器使ったらとか、等級上がったら医療費等免除になるんじゃとか、どんどんと先のことまで考えてしまいます。

話しを元に戻します。

✅もし皆さんが等級に詳しくなり、先生に助言できるようになれば、先生はとても助かるということ。

「書類は先生が書くから」じゃなくて、「こんな風にGPとったら、先生は書きやすいだろうな」と意識するだけでも違いますよ。

視覚障害者手帳の申請(視野・GPについて)

今回はあくまでGPについてのみ、説明していきます。

(ハンフリーや視力との合算は、今回は説明しません)

これは私がいつも参考にしている、「ロービジョンケア外来ノート」から撮った写真です。

ポイントを整理すると

Ⅰ/4e
・「周辺視野角度の総和が左右眼それぞれ80度以下」
・「両眼による視野の2分の1」
Ⅰ/2e
・「両眼中心角度28度以下」
・「両眼の中心視野角度56度以下」

どうやらこの4つを意識すればよさそうですが…なんだかちょっと難しそうって思いませんか?

書いている言葉だけをみると難しそうですが、やってみるとたいしたことありません。(これ重要)

身体障害者診断書・意見書(視覚障害用)

写真見にくいですね…

誤解を恐れずに言いますよ。

Ⅰ/4eとⅠ/2eを測定して、「上・内上・内・内下・下・外下・外・外上」の8点の角度を数えるだけです。

あとは当てはめて計算するだけ。


・Ⅰ/4e「周辺視野角度の総和が左右眼それぞれ80度以下」

Ⅰ/4eが中心10°以内(イメージ)

こう考えると意外と簡単でしょ。

※一部分が10°を超えても、他が狭ければ当てはまるのでイメージとしました。

あるTwitter仲間の視能訓練士が「16点数えればいいんですね」って。

その通りです^^

これだけは意識しておこう編

今回は難しいと思っている視野のイメージを、できるだけ難しくないんだよってスタンスでお話ししました。

ですが、これだけは注意しましょう・覚えておきましょうって部分があるので追記します。

a) 周辺視野角度は、I/4 視標が視認できない部分を除いて算出する。
b) 周辺視野角度の総和は、I/4 視標にて中心 10 度以内に視野が存在しない場合
は 0 度とする。
c) I/4 視標にて周辺にも視野が存在するが、中心部の視野と連続していない場
合、中心部の視野のみで評価する。

視覚障害認定基準の手引きより

特に注意したいのが、c) I/4 視標にて周辺にも視野が存在するが、中心部の視野と連続していない場合、中心部の視野のみで評価する

という文言です。

ん、ということは?

そうです、網膜色素変性症、緑内障などで周辺にⅠ/4eで反応があったとしても

✅中心の視野と連続していない場合は、中心の視野のみで評価する。

周辺に広く視野が残存していても、中心と連続していなければ計算しなくてよいということ。

ここを知っていると、Ⅰ/4eが連続するかしないかで、大きな等級の差になることが理解できますよね。

他にも、中心暗点や傍中心暗点での注意点が視覚障害者認定基準の手引きに書いていますので、ぜひご覧になって下さいね。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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