眼鏡店見学で学んだ中近用眼鏡と近近用眼鏡の特徴と、処方箋の記入方法。
先日、仲良しの眼鏡屋さんのご厚意で、眼鏡店を見学させていただきました。
新しい学びがあり過ぎて、本当に充実した時間だったのですが、レンズの外径指定、インディビジュアルレンズなどマニアックな内容は自分の中で消化します。(笑)
ってことで、一番皆さんにも興味があるかなって思う、中近用眼鏡と近近用眼鏡に学んだことについてシェアしたいと思います。
結論からいうと
中近用眼鏡の解説
説明をする前に、大事なフィッティングポイントについて説明します。
だそうです。(HOYAさんの勉強会で学びました)
遠近両用眼鏡は、このフィッティングポイントが遠用度数付近にあるのに対して、
だから、正面視したときに中距離にピントがあうんだね
中近用眼鏡もフレームの大きさによりますが、上方に遠用度数が入っている部分があります。
顎を下げて、上方視すると遠用度数位置でみることができます。
正面視した状態(正しいフィッティングポイントで見た位置)は、遠用と近用の中間度数になるので、理屈上中距離にピントが合うのです。
眼鏡店で体験もさせていただいたのですが、中近用眼鏡は遠近用に比べ近用部が広く歪みが少ないです。
《ここからは処方箋についての解説です》
中近用眼鏡の度数は、遠近両用と同様に遠用度数・近用度数を記入します。
必ず処方箋のどこかに中近用眼鏡であることを明記して下さい。
中近用眼鏡の明記がない場合、眼鏡店で遠近用として出来上がってくる恐れがあります。
眼鏡店で確認してくれて、患者さん自身が理解くれている場合は中近として出来上がるでしょうが、処方箋に明記した方が間違いがないです。
どのトライアルレンズで合わせたかまで明記しておくと、よりありがたいらしいです。その理由は、トライアルレンズのタイプにより度数変化率が異なるからです。
度数変化率とは?
度数変化率とは、加入度数の何%がフィッティングポイント(正面視)で見る部分に入っているかという数値になります。
具体例をあげてみます。
各メーカーやトライアルレンズのタイプにより、28~40%程度の度数変化率の差があるそうです。
近近用眼鏡の解説
近近用眼鏡は、遠近用・中近用と少し考え方が異なります。
例えば、書類をみながらパソコンの画面を見たい人。
書類の距離が40cmで、パソコンの距離が60cmとします。
書類見るための度数が+2.5Dだった場合、単焦点の近用度数ではパソコンは見にくいですよね。
近近用眼鏡は、この近用度数+2.5Dを基準に遠点を遠ざけてあげるのです。
そのため、近近用眼鏡のトライアルレンズはマイナス度数加入になるのです。
具体的には、トライアルレンズの下方は度数0で正面視した状態で-1,0Dまたは-1.5Dの度数が近用度数に加入されるのが近近用眼鏡です。
《ここからは処方箋についての解説です》
近近用眼鏡の度数は、近用度数と近用度数のPDのみ記入します。
中近用眼鏡のときと同様、処方箋には近近用眼鏡であることを明記して下さい。
使用したトライアルレンズのタイプか、マイナス度数を記入してあるとより分かりやすいです。
例えば、レクチュールA(-1.0D)、レクチュールB(-1.5D)など。
以上が私が眼鏡店を見学して、中近用・近近用を改めて学ぶことができた内容でした。
まとめると
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
(お世話になった眼鏡店さんの写真です)
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