商品撮影を失敗させないたった1つの重要なコツ
2020年は10年に1度の危機が世界を襲い
「パンデミックが起きた2カ月で2年分のデジタル変革が起きた。」
マイクロソフト社のサティア・ナデラCEOがこう述べています。
店舗、オフラインでの販売活動ができなくなった小売やメーカーはECでの販売を強化せざるを得ない状況になりました。
インターネット黎明期から今に至るまで<strong>不変の悩み</strong>として、挙げられる商品撮影。
WEBサイトの画像、ECサイトの画像、インスタグラムの画像、デジタルカタログの画像、資料、POPの画像など商品画像はあらゆる場面で使用されています。
その撮影ができない企業はできる企業から打ち出しが遅れ、すぐにアプローチできる情報社会では致命傷となる「タイムラグ」という名の「機会損失」をもれなく受けます。
その商品撮影、
「キレイに簡単にできたらどんなに楽か…」
一度は考えたことがあると思います。
簡単に撮影ができたら!その一歩として何が大事かをお伝えします。
商品撮影は照明にこだわりを
まずは、こちらの2枚をご覧ください。こちらの2枚は照明環境の異なる自動撮影システム内で撮影をしております。
ここで、ご質問です。あなたはどちらの画像がキレイに見えますか?どちらの画像が商品ページにあったら買いたいですか?
この一枚だけでの判断は難しいと思いますが、どちらも良さがあるのですが、片方の画像には致命的な部分があります。
その画像は、右側の画像です。
致命的な部分は、中央の石の周りにあるクリスタルの石が暗く写っている所です。
この画像ではある人は石がないように見えますし、ある人は黒い石が入っていると見えます。
そうなった場合、どちらの場合でも、クレームの対象になりますし、別のカットで判断をしたい。そうなると思います。
他に判断ができる画像がなかったらどうでしょう。
あなたはこの商品を買いますか?
ほとんどの人が「ノー」と答えると思います。
※ライティングは商品の全体像と詳細を見るために必要なもの。
これが照明が重要な1つ目の理由です。
続いて、こちらをご覧ください。
今度は「商品の印象」という視点でご覧ください。
だいぶ変わりますよね。
こちらの2枚は同じ商品で、同じ機材で、ライトの位置も全く同じです。変更したのは照明の強さを変えただけです。
●左の写真
商品の1/3に影がかかっており、シックなイメージになるため、大人っぽいワインを演出させてラグジュアリーなブランドイメージを作ることができます。
●右の写真
全体的に明るく撮影しているため、ライトなイメージで若い人向けに大人なイメージ出し過ぎず、飲みやすそうな感じが見受けられると思います。
違う意見が聞こえてきそうですが、ここでお伝えしたいのは、照明で商品イメージを意図的に左右させられるということです。
逆を言うと、ライティングを間違えば、ターゲットにしている年齢層とは違う層にアプローチする可能性があるということです。
※ライティングは商品のイメージ演出するもの。
これが照明が重要な2つ目の理由です。
こだわりを持ってやればやるだけ商品イメージをコントロールでき、ミスマッチなアプローチを避けることができます。
買ってほしい人にダイレクトにアプローチができるのが一番いいと思います
最後にこちらの画像をご覧ください。
商品にある程度強い光を当てると影が落ちます。この影が商品に立体感を与えてくれます。
影を作るのも、光と影をどう演出するかで立体感やイメージが大きく変わってきます。
傾向として、安価な商品には影がない傾向にあり、高価な商材ほど影を付ける企業様が多くなる傾向にあります。その理由の一つとして、撮影コストがあります。
影付きの画像はそれなりに撮影にかかる工数や気を付けなければならないことが多くなるため、時間も手間もかかり、結果としてコストがかさみます。
そのため、安価商品に対して、付けない傾向が強いです。逆を言うと平均や相場より高い商材の場合は、イメージコントロールのために影を付けて値段なりの商材として魅せることがマストとも言えます。
カメラでの明るさ調整
●覚えておきたいカメラの基本知識
商品撮影をする場合、ライティング以外にカメラでも明るさを調整をします。
その際に使われる機能をここでは3つ紹介します。
(1)絞り
(2)シャッタースピード
(3)ISO感度
順番に説明します。上記の3つはただ単に明るさを調整するだけのものではないので、注意が必要です。
ー絞り
絞りには明るさを調整するだけでなく、被写界深度=ピントの合う範囲を狭くしたり、広くしたりする役目があります。
引用:Canonが教える写真のコト カメラ初心者講座より https://cweb.canon.jp/eos/special/beginner/column12/
このように絞りを変えるだけで、ピントの合う範囲が変わってきます。
ーシャッタースピード
物撮りには明るさ調整以外はあまり使われませんが、シャッタースピードが速いと素早く動いているものもピタッと止まっているように見えるようになります。
詳しくはこちらのページをご覧ください。
https://cweb.canon.jp/eos/special/beginner/column13/
ーISO感度
最後はISO感度です。ISOは「イソ」と読みます。国際標準化機構(International Organization for Standardization)で策定された規格だそうです。覚えなくて大丈夫です(笑)
この三枚はISO以外の設定はすべて同じで、ISO感度は左が一番高く、右が一番低い値です。
暗い環境でも撮影できるので、暗い場所での撮影や夜景の撮影等に主に使われたりするのですが、一つ副作用があります。
「ノイズ」です。
こちらをご覧ください。
引用:一眼レフの教科書 https://camera-web.jp/beginner/iso-sensitivity
1600と12800を比べるとザラザラ感が加わっているのがお分かりいただけると思います。
このように、ISO感度は非常に便利な反面、副作用を頭に入れながら撮影をする必要があります。
この3点を抑えて、撮影をできるようになるとプロに一歩近づくのですが、正直「難しいでしょ」と思われてるのが、透けて見えます。
ですが、カメラの基本の3つと先に挙げた照明のお話がセットでテンプレートのようにどこからか呼び出せたら簡単じゃないでしょうか。
チーム全員がカメラマン
自動撮影システムは、上記の照明の調整とカメラの設定をセットでソフト内にテンプレートとしていくつでも自由に溜め込めます。
シューズを撮影するときは「A」というテンプレート、ウェアを撮るときは「B」、アクセサリーを撮るときは「C」のように、商材や色などによってテンプレートを保存しておけば、誰がやっても同じ環境で撮影ができるため、プロもアルバイトも同じクオリティで商品撮影ができるようになるんです。
今まで教育が大変とされていた、カメラの技術が会社にノウハウとして溜められるとなると業務が円滑に進められると思いませんか?
さらに、自動撮影システムでは、撮影と同時に背景処理も5秒で行うため、編集の時間も大幅に削れます。
さらに、さらに!撮影した画像は、リネーム、リサイズ、形式変換、フォルダ振り分けを複数パターン一気に保存できるため、撮影、編集、加工のトータル工数と時間が1/3も夢じゃないです。
簡単なオンラインデモやショールームでもご案内もできますので是非、お気軽にお申し付けくださいませ。
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