塀のない刑務所(大井造船作業場)⑰
「最終回part2… その後」 姉と松山刑務所を出て、甥の待つ駐車場で、姉の携帯を借りて妻の携帯に電話をかけた。仕事中だったと思うが、電話に出た妻は、「頑張って」と一言だけの短い会話だったが、出所の報告が出来た事、声が聞けたことが嬉しかった。
携帯の番号がそのまま変わっていない事も、私にとっては大きな事だった。
その後は、私から電話する事も、メールをする事もしなかった。
電話はしないで欲しいと言った、あの時の妻の気持ちを無視して電話をするという事は、自分の我儘の様な気が