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本の記録

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読んだ本たちの感想をまとめているよ。
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記事一覧

『セッちゃん』

セッちゃん自身がもう限界で、 世界がきっかけを作って 待っていたのかもしれない 『セッちゃん』で一番印象に残っているのはこの部分。 巷の感想をみると、こっち側とあっち側の話を「リバーズ・エッジ」などを引き合いに出しながら語っている。 ただ、若者(自分のことは若者だと信じている)から言えば、そんなことは微塵も考えなかった。考えなかったよ、こう思ったよということをネットの海に流したい。このノートはただ単に感じたことを赴くままに綴る雑感である。 セッちゃんやあっくんのぬるい日常

『バームクーヘンでわたしは眠った』

柳本々々さんのぽつぽつ響いてくることばと 安福望さんのやわらかい絵が語りかけてくる。 そして、一つ読んでは本を閉じ、一つ読んではぼーと考える。 そんな風にゆっくり、のんびり読み進めたくなる本でした。 この本自体は、柳本々々さんが1年間毎日書いていた日記から 103の話を厳選したもので、時々季節を感じる内容が混じっている。 それが、この人はこの季節にこんなことを考えるのだなぁと、 しみじみ思わせてくる。 私はこう思うなぁと自然と考える。 その結果、一つ読むたびに一息つく必要が

『うたうおばけ』

ギターを持ってうたうおばけ。 どこにでもいそうなからあげボーイズ。 野生の売り上げ目標をみつけるふきちゃん。 くどうれいんさんの周りにいる素敵な家族や友人、 すれ違った人々のことがたくさん書かれている本。 その人たちのことが魅力的に書かれている本。 それがこの本。 これを読んでいると 「こんな不思議な人に出会ってみたいな」 「こういう人、私の周りにもいる!」 なんて思いながら、自分の周りに想いを馳せることになります。 くどうれいんさんの世界の見方が、言葉が、あふれている。

『わたしを空腹にしないほうがいい』

「わたしを空腹にしないほうがいい」 この一文で始まる ピンクの表紙が目を引く本は、くどうれいんさんの日記をまとめたものだ。 どの日のお話にも ごはん が絡められていて、わたしたちが生きていく過程で食事と縁を切ることは不可能なのだと思い知らされる。たとえ、身体が食べ物を受け付けなくてもである。 この本にでてくる ごはん はどれもおいしそうで、こんな ごはん を食べれば心に元気がなくてもちょっぴり 力 が出てきそうだと思える。 私は心に元気がないと体も動かなくなって、食事をおろ