少部数でB6コミックスのような小説同人誌をつくりたい
①元々は文庫サイズの同人誌を発行していた
私が発行する小説同人誌は基本的に完全新作ではなく、web再録（+加筆・書き下ろし）です。それまではA5やB5サイズの漫画同人誌ばかり発行していたのですが、「市販っぽい装丁の文庫小説同人誌がつくりたい」と思い立ち必要文字数を調べてみると、いい感じの厚さになるとされる文字数が既に手元にあったので、コミックモールさんで発行しました。
【コミックモール】
少部数で分厚い本を出したい人にとても優しい印刷所。カバーを「巻き」までやってくれるので最高。
まるっきりの初心者だとサイトの構造に戸惑うかもしれません。
コミックモールさんで刷った本は大体12万文字ほどで300ページほど。それ以来、累計12万文字くらいになったら同人誌をつくろうという目標を持つようになりました。
普段執筆にはNolaを使用しているので、目標文字数に12万文字と入れておきます。すると自分がいまどれくらい書いたのかがわかって色々捗るのでおすすめです。
また、カバーを巻くには（個人的には）薄いかなと思った厚さの本はちょ古っ都製本工房さんで発行しました。
【ちょ古っ都製本工房】
自動見積ページで入力してみるとビビるほど安い。大型イベント周辺は早割プランが早期終了しがちなので注意が必要。
②B6サイズで同人誌をつくることにした
文庫同人誌を何冊かつくったあと、私の中にある気持ちが芽生えました。
それは「自分の同人誌を本棚で青年コミックスサイズの本と並べたい」というものです。
普段小説は二次創作ばかり読んでいて、どちらかといえば漫画ばかり読んでいる自分の本棚の場合、文庫同人誌よりもB6同人誌の方がおさまりがよかったのです。そしてつくるなら本文用紙をコミック紙にして、「小説同人誌だけど青年コミックスのような本」をつくろうと思ったのです。
しかし、いままでお世話になっていたコミックモールさんやちょ古っ都製本工房さんでは、コミック紙の取り扱いがありません（私が知らないだけでそれに準ずる紙がありましたらすみません）。
私はコミック紙とB6サイズの取り扱いがある印刷所の候補を二つに絞りました。
＜つくりたい仕様＞
サイズ：B6
ページ数：約300ページ
本体表紙：モノクロPPなし
本文用紙：コミック紙系
カバー：フルカラー
部数：20部
【おたクラブ】
様々な紙や本文カラー印刷などが選べるのに爆安な印刷所。同人誌本体以外の同人誌にまつわるものや、グッズも多数取り扱っています。
ただし本体プランにはコミック紙がなく、コミック紙使用可能なスタンダードなプランは問い合わせしたところ表紙のPP必須とのことだったので見送りました。カバー下にPPをつけたくなかったので。
【印刷通販ちょいのま】
自動見積ページで入力してみるとビビるほど安い。わからないことややりたい仕様などは問い合わせると丁寧で早いレスポンスがもらえます。
（カバーへの箔押しが可能か問い合わせたところ即日お返事をいただき、入れたい範囲や部数などを伝えるとまた即見積りの返答がありました）
（結局見送りましたが）
ちょいのまさんは本自体は爆安ですがその他のプランは少部数ユーザー向けの価格ではなかったので、本体をちょいのまさん・カバーはおたクラブさんに発注して自分で巻くことにしました。
③無事完成
わかってはいたことですが、器用ではない人間がカバーをきっちり巻こうとするのは大変な作業でした。それでも3冊ほど巻くころにはなれてきたので、余部に感謝です。器用な人以外はカバー巻きまでやってもらうことを強くおすすめします（今回のように別々の発注だとできませんが）。
ともあれはじめてのB6サイズ同人誌の出来には大満足ですし、手に取ってくれた方から「（文庫と比べると）誌面が大きめで読みやすい」というお声もいただきましたので、今後もB6サイズにして本棚へ並べていきたいと思います。
④おまけ
＜製作環境＞
執筆：Nola（iPhoneとPCブラウザで同期したいので）
誤字チェック：Nolaのプレビュー or pixivに非公開投稿・縦書き表示
本文：InDesign（前回はiOS版縦式使用）
表紙・カバーデザイン：Illustrator・Photoshop
PDFの結合：ConcatPDF（Windowsのみ）
＜発注内容＞
▶ 同人誌本体（ちょいのま）
サイズ：B6／無線綴じ(オンデマンド)
綴じ方向：右綴じ
ページ数：292ページ
本文用紙：モンテルキア69
（とても白い紙なので次回はモンテシオンにしてみたい）
表紙用紙：アートポスト180
表紙PP加工：なし
遊び紙：クラシコトレーシング-FS41うす青／本文前に1枚
▶ カバー（おたクラブ）
納期：9営業日発送
カバーのサイズ：B6用
用紙の種類：コート＋クリアPP
背幅の厚み：22mm
おわり
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？