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画集が生まれる制作過程

こんにちは、オリタケイです。
2月に開催される個展『オリティズム』で、
新刊として販売する画集がようやく!届きました!めでたい!

せっかくなので、みんなの手に届くちょっと前に、
画集ができる制作の一部始終をお届けしようと思います。(やり方は超自己流です)

写真は、毎度の神やんすさん( @yansuKIM )がわざわざ撮ってくれました。ありがとうございます!

なお、写真や画像がだいたい語ってくれると思っているので、
あまり解説はしてません。笑
非常に気の抜けたnote記事ですので、ご了承ください。

画集のゲットを待ちわびてくれている皆さんは、
ぜひ制作風景を楽しみつつ、さらにゲットする機運を高めていてください!
(中身のネタバレ一切耐えられない!っていう人は生画集を買うまで
↓を見るの待ってて欲しい.......)

それでは始まるよ〜!

1. 原画を描いていくよ!

最初は鉛筆(というかシャーペン)でラフを描きます。
シャーペンの芯は0.9くらいの太さのものを使っていて、最近はいつもカフェでお絵かきしているので消しゴムは練り消しです。
できるだけ消しカスとかゴミが出ないように作業しています。
(消すゴムのカスって結構不衛生)

参考資料として、隣にはスマホでZOZOTOWNを開いて「欲しいな〜〜でもちょっと派手で着れないな〜〜」っていう服を見ながら、できるだけ紙を傷めないようにさらさらっと描いてゆきます。
(ゴリゴリ描くと芯の圧で線が消しづらくなっちゃうので、できるだけ優しくサラサラと描くようにしてます)

そのあとに線画。
今回のペンはPILOTの宛名書き用の油性インクペンです。
インクペンを使うのは、墨溜まりというかインクの染み方とかめっちゃツボだからです。
あとペンと紙の接地時間によって線に表情が出るのが気に入ってます。

いつも好きなところから描くんですが(だいたい顔の輪郭とか前髪とか)
今回はなんでか服から描き始めた。


欲しかったのは、真っ赤なPコートでした。(派手で着れない)

今回は女の子の顔描くの、最後の方になったなあ...
(でもいい笑顔の子描けた)

あとは、
ここに色置きたいな〜ってところにパラパラと置いていって、
色同士の配置を見つつ着彩してゆきます。
(色塗りの写真はなかったですごめんね!)

この子は三色なんですが、偶然いい配色にできてお気に入りちゃんです。
いつも
「女の子を線で描いてから→色を数色選んで塗り始める」
という流れなので、

着彩してどんな雰囲気になるのか最後までわからない。
ので、描く方も楽しいです。
最後にサインを書いて、原画は出来上がり。

2. レイアウトを組んでいくよ!


レイアウトする時のソフトは、adobe illustratorです。
いつもお世話になっています。

原画はコピー機でスキャンして、photoshopで少しだけ色味調整しつつ
(CMYKなのにやっちゃいけないことをした学び)
イラレに埋め込んでゆきます。

中身のページレイアウトとか構図とか、
「この子はどんなタイトルにしようかな〜」
「どの子とどの子を向かい合わせにしようかな〜」とか考えつつ、
全体を通して並び順、配置をしっくりくるまでいじっていきます。

今回の個展は、
「ファッション」「自分らしさ」を扱ったテーマだったので、
雑誌ぽいレイアウトで組んでいきたいな、と思ってまた雑誌を買い漁り
「雑誌っぽい表紙」を調べたりしてみました。

「大きいタイトル」とか「タイトルのふりがな」とか、
「○月号」、「サブコピー」、「なんか小さいコピー」...

とかなんか素人なりに汲み取った「それっぽさ」を総集して、
それぞれの要素を組み合わせてゆきます。


あとは、白っぽいとあんま目立たなそうだなあとか
背景に色ある方が雑誌ぽいしオシャレかなあとか考えるんですが、

正味、色に関しては刷ってみないとわからないといいますか。
色の雰囲気とか文字のサイズ感とか読みやすい要素の配置とか
実際手に取って読んでみないといまいちピンとこないので、
中身も表紙も試しに刷って、プロトタイプ的なものを作ります。

オ「碩子さんこれ何パターンか配色刷ってみてもらっていいかな〜〜」
ってわがままをお願いして「いいよ〜待ってて〜!」ってやってくれるせきこさん、ほんと感謝です.....


オ「うーん赤いいけど、ちょっと色どぎついなあ」
碩「グレーも可愛いね〜でもピンクも可愛い」
オ「ピンクいいね〜今回の個展の雰囲気にも合うしピンク決定!」
碩「いいね〜〜〜〜」


ってなってピンクになりました。かわいい。
もうちょっとデザインよく出来ないか細かい部分を調整して、
入稿するデータが印刷会社さんに渡せる状態になったら
部数とかページ数とか冊子サイズとか選んで
データを入稿して、完成まで待ち。
いつも頼んでるグラフィックさんは、
だいたい翌日くらい(?)にチェックの連絡きます。

そして毎回「ファッ」てなる


毎度一発で入稿できない私の確認力のなさはもう本当にどうなっているのか...............

とはいえデータを修正しないと終わらないので、
ちゃんと修正して再入稿します、、

秒速対応してくれるグラフィックさん.....神です...
いつもご迷惑かけてすみません....
本当に毎度ありがとうございます.....


そして、色々試行錯誤しながら出来上がった
今回の画集がこちらになります。


(実は一箇所誤植があって、やっぱり入稿する前に別の人に確認してもらう作業ほんと必須だな...って毎回思います....すみません..........ご愛嬌です.........増刷するときには修正するので勘弁してください.........)

今回は表紙に絵置いてタイトル置いてポーーンと片付けないで、
雑誌っぽさを踏まえながら少しデザインに時間をかけて制作しました。

とはいえまだまだデザイナーとしては未熟なのでクオリティに関して至らぬ点も多々あるとは思うのですが、どうか温かい気持ちでお手にとっていただけると嬉しいです。

個展で画集を買った人は、このnote記事を思い出しながら
「そういえばこの画集はああやって作られたのか...」
って読み返してみるのも楽しみ方の一つです。
いろんな視点からいろんな考えを巡らせて、
楽しく読んでもらえたらこれほど嬉しことはありません。

個展に来られない人も、ちゃんと今回の画集も通販準備しているので
ご安心ください。雰囲気はSNSでお届けしますね。

さいごに. 届いた日の雑談


お店の店員さんにレジで「ピッ」てされるという
嬉しい間違い…

ひとはレジでバーコードを見ると読み取ってしまうのだろうか…

兎にも角にも、
雑誌っぽい仕上がりに見えたらいいな。
ここまで読んでくれてありがとうございました、お楽しみに!



Photo : thanks you @yansuKIM


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