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2022年オリックスドラフト評価

今回初めてnoteを書いてみようと思います。拙い文章だと思いますが、お手隙の際にご覧下さい。

初めてのnoteを書こうと思ったきっかけが今回のドラフトでした。
皆さんは今回の2022年ドラフトに対してどの様な感想をお持ちでしょうか?

「不作年」とも評された今年のドラフト会議でしたが、オリックスの指名に関しては私も大半の方と同じ意見で、100点満点のドラフトだったという感想です。

アマチュア野球に関しては私もそんなに詳しい訳ではありませんが、来年からオリックスに入団してくれる選手の特徴を知りたいという方に向けて、各選手の特徴と個人的な感想も添えながらご紹介したいと思います。


支配下指名選手一覧
1位 曽谷龍平 投 白鴎大
2位 内藤鵬  内 日本航空石川高
3位 齋藤響介 投 盛岡中央高
4位 杉澤龍  外 東北福祉大
5位 日高暖己 投 富島高

支配下指名された5選手の紹介から行きたいと思います。

1位 曽谷龍平(投)白鴎大

182cm80kg、左投げ左打ち、投手

曽谷龍平 投手

<評価>
オリックス陣営は公言通り白鴎大学の曽谷龍平投手に1位入札し、見事単独での指名に成功しました。前評判では「1番競合する選手」とも呼ばれていた選手で今年の左腕では頭1つ以上抜けた逸材。

フォームとしては、力感の無いスリークウォーター気味のアングルから投げるストレートの最速は152kmをマークしており、常時140km後半を投げる高い出力が最大の魅力。変化球はスライダー、カーブ、スプリット。

リーグ戦通算成績  22年度成績
投球回:172.2回   68回
防御率:1.77              1.46
奪三振率:11.73         11.65
与四死球率:3.65        2.38
被安打率:3.91           3.84

成績を見ても分かる様に、圧倒的なスタッツを残しています。特に通算奪三振率11.73をマークしており、高い奪三振能力を持った投手であると言える。
少し気になるのは通算与四死球率だが、今年の成績では与四死球率2.38まで落とし、制球力もある程度あると見ていいだろう。

オリックスでのタイプで言うと田嶋投手の様なストレートを軸に三振を多く奪っていく投手になりそう。体がまだ細身なので、即戦力でローテを回していくというよりは2軍で体を作りながら来年の終盤に1軍で投げれるのがベストだと考えています。

<チーム事情とのマッチ>
オリックス先発陣のローテ左腕の成績
宮城大弥 11勝8敗 防3.16  148回
田嶋大樹 9勝3敗 防2.66  125回
山﨑福也 5勝8敗 防3.45  114回

以上のように先発左腕3本柱は3人とも投球回数100イニングを超えており、他球団よりもアドバンテージを取れている点だと言える。しかし、この3人に続く先発左腕と言うと候補がおらず、先日TJ手術が発表された富山や育成の佐藤一磨などが2軍では先発しているが、「先発左腕」の枚数は不足している。
今のチーム事情に持ってこいの世代No.1左腕の獲得だったと言える。


2位 内藤鵬(内)日本航空石川

180cm100kg、右投げ右打ち、3B

内藤鵬 選手

<評価>
180cm100kgの大きな体格から最速161km/hの速いスイングスピードから通算53HRを放つ次世代大砲候補。
日本航空石川でも1年秋から4番を任されており、打撃フォームも決して荒い訳ではなく、球をバットに乗せて運びつつ打球に角度を付けるのが上手いという印象で、本人も見本にしているという西武の中村剛也選手の様なスイングが魅力的です。不安視されているのが、100kgでの3B守備ですが、そこまで下手と言われている訳ではないですし、実際の守備の映像からは、柔らかいハンドリングの捕球と力強いスローイングが出来ていました。

オリックスの2巡目指名は全体の23番目でしたが、正直ここまで残っているとは思わなかった選手です。
曽谷選手の公言まではこの内藤選手がドラフト1位指名ではないかと囁かれており、この選手がドラ2で獲得できたのはラッキーでした。
今までの高卒野手の指名傾向としては紅林、来田、元、池田などのいわゆるアスリート型が多い印象でしたが、ここまでの大型選手の獲得は意外であったと同時に、他の若手選手との差別化を図る事もできました。


<チーム事情とのマッチ>
なんと言ってもチーム本塁打の少なさでしょう。チーム本塁打89本はリーグ最下位で長打力のある選手はここ数年求めていた存在です。また、3Bも現在宗選手しか居ない状況で次の3B候補も探していきたい点にもマッチしています。

現に、19年ドラフトでは1位入札が石川選手(現中日)、20年ドラフトでも1位入札は佐藤選手(現阪神)など1位入札は世代No.1スラッガーにしていましたが、くじ引きで当たりを引く事ができずに獲得できていませんでした。

今年「1番遠くまで打球を飛ばせる」のは誰かという点において、内藤選手の右に出るものは居ないでしょう。
2軍の3Bが不在なので、数年掛けてじっくりと育てて、舞洲の壁を越えて本塁打を量産していく姿を期待したいです。


3位 齋藤響介(投)盛岡中央高

177cm72kg、右投げ右打ち、投手

齋藤響介 投手

<評価>
細身ながら最速152kmを投げるポテンシャル高き将来エース候補の本格派右腕。変化球も多彩でスライダー、カーブ、チェンジアップ、フォーク、カットボールを操る。投げるフォームからも肩周りの柔らかさが分かるほど、まだまだ伸びるポテンシャルの高さも伺える。

今夏の岩手県大会では来年のドラ1候補佐々木麟太郎擁する花巻東高校に対して2失点完投勝利し、2008年以来となる盛岡中央高の決勝進出に導いた。特にこの試合では最終回でも148kmをマークしており、長いイニングを投げても高い出力を出し続けている点は非常に魅力的。

身長が170cm代の先発右腕育成にも定評のあるオリックスに入団し山本、山岡に続く次世代先発右腕になってほしい。


<チーム事情とのマッチ>
今年中村勝と増井の2軍で先発していた投手が抜け、椋木と富山がTJ手術で来年は絶望的、そして山本由伸投手の再来年ポスティングがほぼ確実視されている点etc、1軍の強力先発陣の裏に隠れて2軍の先発事情はかなり苦しい状況にある。

ここで次世代エース候補を育てつつ2軍ローテを回す事が必要だったが、まさに理想的な選手が来たと言える。
絶対的エース山本由伸が渡米する前に次世代右腕の育成をしておきたい。


4位 杉澤龍(外)東北福祉大

175cm80kg、右投げ左打ち、CF

杉澤龍 選手

<評価>
走攻守3拍子揃った大学日本代表のCF。2年秋からスタメンに座り、4年春には打率.550.4HR.14打点で3冠王を獲得。広角に打ち分けるセンス抜群の打撃と、試合を決める一打を打つ勝負強さも併せ持つ。

50m6.0秒の瞬足で盗塁を決め、かつ守備範囲の広いCF守備。またバットコントロールに優れており、牧田編成部副部長が「天才」と称したほどの打撃センスで本人も言うように走攻守全てにおいて期待したいCF候補。

大学時代 成績


不安材料を挙げるなら、優れたバットコントロールが故にボール球にも手を出して四球が少ない点や国際大会で13打席1安打、打率.077と成績を残せず、全国レベルとの対戦の少なさが挙げられる。
これらの点に関しても2軍でまずは結果を出せるようになってから1軍の外野手争いに割って入る流れになりそう。

個人的には今年のドラフトで最も推していた選手がオリックスに入団してくれたのがとても嬉しいです😎


<チーム事情とのマッチ>
現状1軍のCFは福田が多く守っており、次点で中川や佐野。福田や中川は内野手からのコンバートで外野手に回っており、守備も平均には少し満たないレベル。打撃に関しても打率や出塁率寄りで長打という点に関してはまだ不十分。

また若手外野手も来田、元、池田、渡部など多くのプロスペクト候補が居るがCFの守備力は渡部以外まだまだ厳しそう。

1軍のCFとの争いや若手との競争相手という意味でも本職のCFかつ打撃のポテンシャルも高い選手が欲しいという点に1番ハマる選手がドラ4まで残って居たのはこれも予想外だった。

今秋の成績があまり上がっていないのがここまでの順位にまで残った要因かと推測される。しかし打率こそ伸びなかったが、開幕から3試合連続HRを放つなどハマった時の打撃は目を見張る物があるのは間違いない。


5位 日高暖己(投)富島高

183cm72kg、右投げ左打ち、投手

日高暖己 投手

<評価>
山本由伸と同じ宮崎県出身で山本2世と呼ばれる長身の最速148km大型右腕。

高校入学時からは内野手で打撃の方が好きだと投手をあまりやりたがらなかったが、2年秋から投手専念。山本由伸投手をお手本にしたテイクバックを大きく後ろにとるフォームで制球力と球速が大幅に向上。ドラフトで選ばれるほどまでに成長を遂げた。

角度のあるストレート、変化球はスライダーとフォークを中心に投げ込み、今夏は富島高校19年振りの夏の甲子園出場に大きく貢献した。特に宮崎県大会決勝では2安打完封に抑えるなど、投手歴の浅さを感じさせない投球を披露した。

本人もお手本にする山本由伸と同じチームに入団し、ポテンシャルの高さを存分に発揮できるような成長曲線を描いて欲しい。ドラ3の齋藤とタイプ的には同じ本格派右腕なので切磋琢磨しながら将来的には2人で先発ローテを支えて欲しい。

<チーム事情とのマッチ>
ドラ3齋藤響介の時にも記述した様に、2軍先発ローテが厳しい状況かつ山本由伸が居なくなった後釜も未だ不在。齋藤だけではなく、高卒先発を2枚獲れた事はフロント側も急務で埋めたいポイントだったと思う。

最初はある程度身体作りから始まるとは思うが、山本由伸が居る間に色々と教えてもらい、2軍の先発経験を経てから1軍ローテに入るような投手になって欲しい。


まとめ

以上、ここまでが支配下選手5人の紹介とチーム事情から獲得の経緯になります。投手3人野手2人とバランスが良く即戦力性もありながら、ポテンシャルの高さにも重きを置いた素晴らしいドラフトだったと思います。

時間があれば育成選手編も書きたいですが、初めてのnoteを書いてみて思いの外時間がかかった事と育成選手の情報がまだあまり把握出来てないので、少し経ってから書いてみようと思います。(多分)

ここまでご覧頂きありがとうございました。この戦力を加えたオリックスは来季3連覇を目指し、来季以降も長期的な強さを身につけ黄金時代を築けるように見守っていきましょう。

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