私が考える「介護施設」の課題:その①
現在、介護業界で働く、妻子持ちの32歳の男です。
介護業界と言っても、介護職ではなく「生活相談員」という仕事をしています。
特別養護老人ホーム(特養)で働いておりますが、私が考える「介護施設の課題」が3つあります。
本日はその中の1つ、
「介護事故」と「身体拘束」について。
今後の自分の課題でもありますので、頭の中を整理する意味も込めて、アウトプットします。
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現在、私が考えている介護施設の課題の1つは、
ご利用者が転倒・転落で骨折等しないように、
「身体拘束」をした方が良いのか?
それとも、
「フリー」のままにした方が良いのか?
であります。
介護職員について、
「歩行時にふらつきのある認知症の方の対応」
「車イスから降りて歩行しようとする認知症の方の対応」
※そんな方を私は「元気いっぱいの認知症の方」と呼んでいます
などについては、
とくに、
めちゃくちゃ神経を使い、
見守り・付き添いを行うことになります。
時には、職員一人ができる限り付き添って事故がないように対応します。
・転倒して骨折してご本人が痛い思いをしないように、
・ご本人が痛い思いをすることで、ご家族にもつらい思いをさせないように、
・そして、賠償問題や裁判に繋がらないように、
するためです。
しかし、「職員がたくさんいますよ!」なんてところは、ほとんどありません。
例えば、
利用者50名を職員4~6名で見なければならなくなった時に、入浴担当・排泄担当・全体の見守り担当と手分けをして業務をしますが、
一人の元気いっぱいの認知症の方がフロアにいた場合、
介護職員も「みてあげたい」と思う気持ちは強いものの、
人数が少ないことから、物理的にみることができない時もあるのです。
極端に言うと、50名の利用者全員が「元気いっぱいの認知症の方」であったたら、普通に介護しようとしてもムリです。
その時、どう対応するか。
拘束するのか、フリーでなんとか対応するのか、
どうするか、決断しなければなりません。
このことが、介護施設へ「突き付けられている課題」であると考えています。
真面目に働こう、ご利用者を支援しようと強く思う職員ですら、元気いっぱいの認知症の方の対応は本当にキツいです。どう対応するか、、、
決断をしなければ、「なぜ介護をするのか」目的がわからなくなる人も出てきます。
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【少し補足をすると】
現在、介護施設では、身体拘束は原則禁止であります。
「認知症で徘徊しないように身体を縛る」なんのいうのは当たり前にダメですが、「車椅子から落ちないようにベルトをする」というのも原則禁止です。もちろん、職員の業務が楽になるからという理由もダメです。
■何で身体拘束がダメなのか?
主な理由は4つ、、、
①身体的ダメージ
⇒ご利用者自身の筋力が下がったり、食欲がなくなったりしてしまいます。
②精神的ダメージ
⇒ご利用者自身が不安になります、怒ります、そして認知症も進みます。
③施設内でのダメージ
⇒拘束することで、介護職員も葛藤が生まれ士気の低下につながります、家族も「施設に入れなければよかったかも・・・」などと罪悪感にさいなまれます。
④社会的弊害
⇒介護業界や介護保険制度への信頼も失う可能性もあります。
【どうしても必要になったときは?】
「拘束をやむを得なく行わなければならない時は3つ原則を満たすこと」とされております。
①切迫性:命や体が危険と思われる時
②非代替性:拘束以外に方法がない時
③一時性:危険な時だけ、ずっとはダメ
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ご利用者が痛い思いをしないように「身体拘束」をした方が良いのか?
ご利用者がツラい思いをしないために「フリー」にした方が良いのか?
この「突き付けられている課題」について、
「今」の私の考えは、
・3原則に従い「進んで」拘束を行う。
⇒時間を決めて、記録をする。きちんと理由と根拠を説明できるように。
⇒今後は、さらに認知症の方の増加、職員にて対応が困難である方の入所増が予想されます。見守りや付き添いだけでは困難です。ムリです。
・「事故は起こるモノ」と家族に理解してもらう。
⇒利用者ファーストではありますが、トラブルになるのは必ず「家族」。そのため、事前に家族・ご利用者に理解してもらう。「満足感」ではなく「納得感」を。家族には満足してもらうより、納得して入所してもらうことが重要になるかと思います。
今後、介護機器の発展に注目しつつ、現状は上記2点で対応していくことを考えています。
ご覧頂きましてありがとうございました。
後日、その②、その③も書いていきたいと思います。
今後ともよろしくお願い致します。
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