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《有料・冒頭試読》【マリーンズ略史 92~05/-10- 2000年 開幕出遅れ低迷5位】

(写真 マリーンズに移籍した石井浩朗。このシーズンからビジターユニホームは上半身黒になった)


(10)4月出遅れ5割届かず5位低迷

【2000年スローガン『フォア・ザ・チーム 2000』】

【開幕前評価】

 河本とのトレードで巨人から、かつて近鉄で4番を打ち打点王の実績がある石井浩朗が入団。山本監督は「4番を任せる」と明言。ボーリック、初芝、堀に新助っ人ジェフ・バリーが加わり、打線に厚みが増した。
 ただ、投手陣には不安があった。小宮山がFAで横浜に移籍。前年はリリーフ陣は奮投したものの先発陣が今一つだっただけに、黒木を中心に武藤、後藤、薮田に加え、2年目の小林雅、前年6年目で終盤にローテーションに加わった小野、ルーキーの高橋、清水直らの奮起が期待された。
◆オープン戦成績 16試合11勝5敗0分(.688)

【4月 5勝17敗】

 開幕から大きくつまづいた。1日からのダイエーとの開幕2連戦(福岡D)に黒木、小林雅が先発もともに崩れて連敗。本拠地開幕戦となった4日からの西武2連戦も石井がマリン初打席で区切りの150本塁打を記録するも、武藤、薮田の先発が崩れて連敗、4連敗スタートとなった。
 シーズン初勝利は7日からの近鉄3連戦の初戦。先発黒木が打ち込まれ4回までに3-9とリードされたものの打線が追い上げ、8回に追いつき9回に逆転。同点の8回からマウンドに上がったウォーレンが9回も封じ、ウォーレンに勝ち星がついた。
 ところが波に乗り切れない。2、3回戦に連敗すると、11日からのオリックス3連戦(神戸)の初戦に勝ったのの、2、3回戦と連敗。さらに14日からの日本ハム2連戦(千葉マリン)に連敗、
ダイエー2連戦(千葉マリン)に連敗、22日からのオリックス2連戦(宮城)の初戦に敗れ8連敗を喫する。開幕から15試合を2勝13敗と大きく出遅れた。
 23日、日曜日のオリックス5回戦で連敗を止めたのは7年目の小野だった。5回を3失点でしのぐとリリーフ陣の好投もあり今シーズン初勝利を挙げた。しかし、日本ハム3連戦(ひたちなか、東京D)に3連敗。28日からの西武3連戦(西武D)の初戦3回戦に敗れて4連敗としたものの、4回戦は先発新助っ投ロバーツが初勝利、5回戦は小野が7回1失点と好投して、2勝1敗と今シーズン初めてカードに勝ち越したものの、5勝17敗、借金12と大きく出遅れて4月を終えた。

【5月 13勝10敗1分/18勝27敗1分】

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