【全史】第19章 稲尾退任と落合放出/1986(昭和61)年
(1)熾烈な外野争い
稲尾監督はキャンプインを前に、レギュラー争いが激化しそうな外野陣に言及した。
「実力第一主義でいくがウチの外野陣は駒が豊富で、レギュラーを決める前に誰を一軍に残すかで頭を悩ますよ」。
まさに、嬉しい悲鳴だ。
前年までの実績ならば、レフト・有藤、センター・高沢、そして、前年ルーキーながら3割を記録したライト・横田という布陣になるだろう。しかし、有藤は今シーズン40歳。自身も「代打でも」という気持ちでいる。稲尾監督も「ウチは実力主義。それは有藤も例外で