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岡和田晃詩集『掠れた曙光』二版が発売中

 岡和田晃第一詩集『掠れた曙光』増刷版がAmazon&全国書店で購入できます。
 すでに公式サイトの方では書いていましたが、岡和田晃の第一詩集『掠れた曙光』(幻視社)の増刷版が2019年11月22日に出版されました。定価は1000円+税です。(※ヘッダー画像は表紙元案で、実際の書籍とは異なります)

ISBN-10: 4883753778

ISBN-13: 978-4883753772

 で、全国の書店からの注文(客注)も可能です。流通は書苑新社となります。書店では双子のライオン堂書店でも入手できます。


 幻視社別冊という扱いになりますが、内容は、誤字脱字を修正したほかは初版と同じです。

 解きほぐし難い冷たさ、麻痺したばかりの重り……文芸評論家・岡和田晃の第一詩集。
 19世紀ロマン主義文学に随伴する長短の形而上詩、イマジズムとしてのSF(スペキュレイティヴ・フィクション)詩、現代詩や前衛短歌・俳句への応答、北園克衛の詩誌「VOU」へのオマージュ、アイヌ民族否定論へのカウンターデモの現場を「報道」するプロレタリア詩など、長短13編の詩を収める。

 もとは東條慎生氏のプライヴェート・レーベル幻視社より限定80部のみ刊行されたが、2019年度の茨城文学賞詩部門を受賞したほか多方面から好評を得たため、誤字脱字を修正したうえ、書苑新社から再発売されることとなった。

「さまざまな語り口で現代詩の新分野を切り開いた」
――茨城文学賞審査評(「茨城新聞」2019年10月27日)

「われわれは19世紀の貴族ブルジョワではないから、この貧しく無残な現状から遊離して夢見ることはできないしそうすることは欺瞞である。だがわれわれの意識は何かの形而上への憧れを捨てることはできない。この詩集はそこを誠実に示している。今、憧れることとは怒ることでもあるのだ」
――高原英理氏(書評、2019年8月31日)

「狼煙であり、的確な連射の弾(バレット)であり、定型に抗い言葉を砕く疾走であり、Zack de la Rochaの革命であり、イェイツの黄金の暁を背に、北限の、極の一角獣のごとく戦ってくれている。」
――柴田望氏(書評、2019年8月29日)

「引喩の名手ともいうべき若い岡和田晃の批評性フル回転の詩集も見逃せまい。なかでも、ただ今のジャパンの首都における恐るべき憎悪言説情況に全力で突っ込む自称「プロレタリア詩」の肉声は、今後の展望となる根源だ! 」
――工藤正廣氏(「北海道新聞」2019年10月30日)

「わかりやすく共感されやすい言葉には、時に呪いの言葉へと変貌し自分の首をしめるような閉塞感がある。この詩集はその彼岸にあって、なお、包みこもうとする謎めいた包容力があり、そのような呪いの解放であると感じた。夜が開ける前に、アンチ「ポエム」を何度でも聴こう。」

――睡蓮みどり氏(「図書新聞」2020年2月22日号)

「『掠れた曙光』には、文芸評論家であることと詩人であることに、ゲームデザイナーとしての創造性が一体化した創作者の姿がかいま見える。あらゆる意味で、差別と偏見に充ちたものへの破壊と抵抗、その後の再構築の強い意志が内在されている。本書で行われた間テクスト性の戦略には、抵抗する者の潔さと同時に強靭さを感じる。」

――江田浩司氏(「みらいらん」第6号)

 その他、「現代詩手帖」2019年12月号では添田馨氏・岸田将幸氏、「SFが読みたい!2020年版」では渡邊利道氏に、それぞれご紹介いただきました。「現代詩手帖」2019年12月号には「これはプロレタリア詩だ!」の抄録が載り、「白亜紀」156号にも紹介が出ています。


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「茨城新聞」2019年10月31日号より。

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