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【ヒーローインタビュー】會田祥(視覚障害 M-B1)パラクライミングJC第2戦 2022年度

2023年3月に開催されたパラクライミング「2022年度ジャパンシリーズ第2戦」。3段階ある視覚障害カテゴリーのうち、重度のB1クラスで優勝した會田祥選手のヒーローインタビューをお伝えします。

――優勝おめでとうございます。

會田:ありがとうございます。

決勝ルートの會田選手。B1クラスはアイマスクをして登る

――視覚障害クラスの中で、唯一の完登だった。

會田:今シーズンだと、いちばん難しかったんじゃないかなって思います。上の方では、もう肘が上がっちゃって、もうダメかなって思いながらだった。でも完登まで粘れたんで、よかったかなと思っています。

視覚障害クラスの決勝ルートを完登したのは會田選手のみ

――サイトガイドの田中星司さん、今回の登りどう?

田中:いい登りだったと思います。追い込まれているのは分かったが、僕はガイドすることしかできないので。あまり指示を出さずに、ほぼクライマーの力だったと思います。

サイトガイドの田中星司さん

會田:極力、自分の力で登れるようにっていうところで、視覚的な微調整でだけアシストしてもらうっていうのが、ペアの中では、ひとつテーマとしてあります。

――日本代表となれば世界が見えてくる。

會田:今年は、アメリカのソルトレイクと、オーストリアのインスブルックのワールドカップ、それからのスイスのベルンで行われる世界選手権の、3戦に出る予定。引き続き練習あるのみかなっていうところです。

――アスリート採用でクライミングに専念する選手が目立つ。

會田:彼らの成績も上がるでしょうし、競技のレベルも上がるでしょうし、みんなにとっていいんじゃないかなと思います。

――B1クラスが最近、なかなか成立しない。

會田:選手には増えてほしいですけど、難しいですね。

田中:ブラインドの場合は、進行性の目の病気だったりとかする場合もあるので、B2にいる選手たちがB1に上がってきたり、B3にいる選手たちがB2に上がってきたりがあると思う。弱視のB3クラスの人たちがもっと増えてくると、視覚障害カテゴリーっていうのはもっと盛り上がってくるのかなと思い
ます。選手が、世界でも活躍していけば、こういう世界があるのが知られて、より競技に傾倒していく人たちも出てくるのかなとは思う。

銀メダルの小林幸一郎選手。かつてはB2クラスで参加していた

――応援してくれた人たちにひとこと。

會田:ありがたい限り。引き続き、国内国外で23年シーズン、大会があるので、チェックいただけたらうれしい。

(了)

撮影協力:写真の力で、もっといい社会へ。『ソー写ルグッド

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