かわったとうふてん

ガラガラ……

○○:いらっしゃい…
ひなの:あの〜
○○:……フー
ひなの:お豆腐ください！
○○:…豆腐ね、絹ごしか木綿、どっちにします？
ひなの:お豆腐ください！
○○:……フー
○○:どっちに…
ひなの:お豆腐ください！
○○:……フー(タバコの灰が落ちる)

無言で壁にかけてある電話に向かい電話する

『なんだ、お前から電話するなんて珍しいな』

○○:…お前ガソスタの店長だよな
『今更なんだよ、そうだが』
○○:接客得意だよな
『まあ客商売だからな』
○○:……通訳してくれねぇか
『は？外国人でも来てるのか』
○○:いや…体がモコモコした服着て頭にも被ってニコニコしてる女子中学生ぽいお客さんがいる
『…状況がわからないんだが』
○○:まあ…聞いてろ

○○:お客さん、注文は？
ひなの:お豆腐ください！
○○:絹ごしと木綿どっち？
ひなの:お豆腐ください！

○○:な？
『な？じゃねえよ！めんどうなことふるな！』
○○:いや俺もめんどくせぇんだよなぁ
『お客さんいる前で言うなよ』
○○:そうは言ってもなー

ガラガラ…

た○○:ただいま…
○○:おう…
た○○:お客さん？
ひなの:はい、お豆腐ください！
○○:ずっとこれだ…
『た○○じゃ無理だろ』

た○○:え？木綿一丁欲しい言ってるよ
○○:……あ？
『な、なに？！』

た○○:いや…お豆腐くださいのあとに小さい声で言ってる
ひなの:はい！(お騒がせしてすみません！)
○○:…微かに聞こえてやがる
『…似た者同士わかるのか…』
ひなの:すみません！(ちなみに19歳です！)
○○:はいよ…木綿ね…悪いねまたせて…
ひなの:いえいえ！(また買いに来ます！)

た○○:親父…今日ハチロク借りていいか
○○:…好きに使いな

息子のおかげで助かった○○
なにも言わずに貸す

ちなみにひなのは袋を見るとお豆腐代だけ払ったのに木綿豆腐の他に絹ごし豆腐や厚揚げや油揚げが入ってた

『優しいおじさん！(また来なきゃね)』