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もしもあの子がとんでもない性格のあの子でメンバーにいたら…という世界線のお話 第3話

美玖 んんーー!美味しいっ!
陽菜 ぜっんぜん味が違うねっ!

美味しそうに運ばれてくるお寿司を頬張る2人

…そりゃ回らない高級寿司店なら美味いよ
財布が泣いてる…

ーーー遡ること一昨日

美玖 なんでマネージャーいるの?しかも焼肉屋?
え?贔屓じゃね?
陽菜 贔屓、よくないですよ!

仁王立ちで僕を睨む2人

え?この状況…僕のせいになってます?

○○ い、いや贔屓とかそんなことはしてないよ
美玖 じゃあなんで菜緒と美穂とひなのいるの?うちらも誘うべきでしょ
陽菜 美玖姉の言う通りです!
美穂 あらやだ…嫉妬?みっともないわねえ

ひなの …師匠は悪くない
じーと睨む上村さん

美玖 はぁ?誰も嫉妬なんかしてないし
美穂 では別にマネージャーさんが私達と会食してもいいわよね?だってあなた方その場には確かいなかったし、いなかった人を探してまで誘う権利ございますの?

両手を軽くあげて余裕の笑みを浮かべる渡邉さん
…実は口で渡邉さんに勝てるメンバーってそうそういない

美玖 あ、ああ言えばこういって!屁理屈女!
美穂 あらやだ、屁理屈ではございませんわ…事実ですの
陽菜 むぅ…!
美玖 っ!…

やり取りを見て思った
…金村さん達も渡邉さんも上村さんもなんかムキになってないか?
ご飯に連れて行ったっていうのは口実で

菜緒 ケンカはだめーー!!

突然背後から怒鳴るような声がする

上村 ひゃっ…
陽菜 へっ?
美穂 ちょっ、ちょっと…
美玖 びっくりした…

僕も当然びっくりした、声がでないほど

小坂さんは腰に手を当ててむぅ…と顔歪ませる

菜緒 いくない!いくないよ!ケンカ!
美玖 いや別にうちは喧嘩してるわけじゃ…
美穂 そうですわ、ただ事実確認をしただけで…
奈緒 じゃ!じゃ!今度美玖と陽菜が○○さんとご飯行けばいいんだよ!

「「「「はぁぁ?!」」」」

ーーーとまあ、そういうわけで小坂さんの発案で2人を食事に連れてきたわけだ

『べ、別に○○さんと行きたいわけじゃないから』

金村さんにあのあと言われた一言

…まあいいんだけどね

美玖 大トロください!
陽菜 私、玉子!

…遠慮ないのね
僕はお茶をすすっていた

美玖 ○○さん、ごめんね
○○ ん?なにが?
美玖 いや…うちさ変な事いったから
○○ 変な事?
美玖 そこは察してよ!
○○ …ああ、この前言ったこと?
美玖 …そう、べ、別にうちは…
○○ あの場じゃああいうしかなかったって思ってるよ
美玖…ならいいけど
陽菜 ○○さん、まだ食べていいですか?
○○ あ、ああ…どうぞ
陽菜 すみませーん、玉子ください

河田さんは注文し金村さんは黙ってお茶をすする
…金村さんはなんかチラチラっこちらを見るが黙ってお茶を飲んでる

…まあ気にするなとはこちらも言えないし

陽菜 そうそう、マネージャーさん
○○ なに?河田さん
陽菜 日向坂、慣れました?
○○ 僕がマネージャーになって1年くらいかな?まだまだ…だね、やることいっぱいあるし
陽菜 忙しそうですもんね…あの…陽菜で良ければ○○さんのお手伝いしますからね
○○ ごめんねありがとう、いつも
陽菜 えへへっ…

河田陽菜さんは天然で盗む癖があるとか不思議系なキャラ…を演じている、表向きの日向坂では

でも”本当”の河田さんは大人しく誰にでも優しい子
だから自分が手が空いてると僕や他のメンバーを手伝ってくれる
なかなか自分の意見を言えない引っ込み思案だけど日向坂みんなの癒しだ



美玖 ふん…なに陽菜とデレデレしてんのさ
○○ …いやしてないけども
美玖 顔がニヤけてるんだよ!
○○ あのね…
陽菜 美玖姉、普通にお話してただけだから
美玖 …分かったよ

「コハダください!」
ムスッとしながら注文する
金村さんって…僕に当たりが強い

金村美玖さん

言わずと知れた日向坂の顔の1人
表向きは清楚で元気よく喋るキャラだけど…
凛としていて言動がかっこいいので『クールビューティ』なんて言われてる
でも僕には…なんか違うんだよね

陽菜 あ、あと『派閥』と『軍団』にはなれました?
〇〇 『派閥』と『軍団』?
美玖 え?知らないの?
〇〇 うん…あ、軍団って番組の企画でやってたあの軍団?あれ、存在してるんだ
美玖 あるよ、と言っても不明瞭な部分もあるけどね
陽菜 でもその分結束は固かったりしますよ
〇〇 なるほどね…派閥は?
美玖 基本的には日向坂みんな仲いいのはわかるよね?でも考え方が若干違うわけ。で、自然に考えに協調できたり共感した人達が集まったのが派閥さ
〇〇 …なるほど

まだまだ僕の知らない部分ってあるな…

陽菜 軍団と違って派閥はいつも一緒じゃないですけどね、考え方が一緒ってだけですから
美玖 まあ〇〇さんは軍団に気をつけな

コハダを食べながらニヤニヤしてる

陽菜 最近菜緒と一緒にいるじゃないですか
〇〇 一緒にいると言うか…手がかかるから…
美玖 でも外から見たら仲いいと思う子はいるよ
陽菜 そう思われたらどうなると思います?
〇〇 …いやわからないけど

金村さんと河田さんはわざとらしくため息をつく

美玖 …まあいいや…じゃあ今もっとも勢いがあって〇〇さんも注意したほうがいい軍団教えておくから
〇〇 う、うん…

金村さんはスマホのメモアプリに書いていく

『山口家連れ込み隊』『東村男前軍団』
それぞれの軍団員も書く

美玖 他にも軍団があるけど省略。この2つが今勢力が大きいかな
陽菜 連れ込み隊はただ陽世の家に行くだけだったのが軍団化したんです
〇〇 なるほど…
美玖 もうひとつ、〇〇さんが気を付けないといけない軍団があるよ
〇〇 えっ?

金村さんがスラスラと書いていく名前
それは…『小坂の懐入り隊』だった…


陽菜 ご馳走様でした!
〇〇 いえいえ
陽菜 今日は楽しかったです、また行きましょうね
〇〇 う、うん

…僕の懐が暖かい時にしてね…

そう言って金村さんと河田さんはタクシーに乗り去っていく
するとLINEの着信音がなる

…ん?
金村さんだった

『今日はご馳走様。ありがとう』

〇〇 …口で言えばいいのに…もう

翌日、現場へと向かう
徒歩で向かってると目の前に見覚えある2人

〇〇 おはよう
普通に挨拶したのに…返事がない
それどころか…すっごい冷たい視線

〇〇 …お、おはよう…

『宮地さん…渡辺さん…』

2人は…無言だった…

続く…



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