夜間の怪我は治りが遅い
夜間に負った外傷は、日中に怪我するよりも回復が遅い(米医学誌サイエンス・トランスレーショナル・メディシン)
日中の外傷の方が60%ほど夜間よりも回復が早いとされ、概日リズムが関与していると考えられているとのことでした。
実際、イギリス・ウェールズの重傷ヤケドの患者で118人に対する治療記録が、その実証性を物語るとAFP通信の記事では述べられています。
論文によると、pm8〜am8発生の火傷では、95%回復までに平均28日、昼間では17日であることが掲載されています。
日中の方が、タンパク質を使って傷を回復させる能力が高いとのことでした。
日中では、体の表面を巡る気があると言う。
中国医学では、飲食から摂取した栄養の一部を、体の表面に流す陽の気として「衛気(えいき)」と言うものがあります。
「英気を養う」の英気でもありません。ついでに、上記の栄養の中で血になるような成分を「栄気(営気、えいき)」と呼びます。栄気は、体内を流れています。
衛気は、体の表面を流れて、夜になると足の裏から体内に入り、体内で巡ります。夜になると陽の熱分が体内に入り静かに流れることで睡眠に入ります。
体の表面に熱があると、眠りにつけません。寝る前は手足が熱くなり、熱が発散されて深部体温が下がることで睡眠につけます。
衛気の機能1:防御機能 2:体表の温め機能
体の表面を巡り温めることで、邪気と言われる外気の行き過ぎた気候変化による病原から体を守ります。「風邪」と言う言葉は、その最たるものです。
疲労などで、衛気に穴が出来て、そこから邪気が体に侵入し、病気が起こります。また、夜になると体内を巡ることから、夜は病気になりやすいということになります。
この機能が日中に働くことにより、夜間に比べて外傷の回復が早いのではないか?という中国医学の古典と現代科学のブラックボックスを埋める仮説でした。
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