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【考察】ニーアにおける人類の滅び

今朝、ぼんやりとインターネットのことを考えていて、ふと思いました。
『ニーアレプリカント/ゲシュタルト』で、白塩化症候群に冒された人類、魔素で肉体と魂を切り離したあと、肉体という器を求めなければ、滅びることはなかったんじゃないだろうか……と。

今って、音楽でも写真でもテキストでも、クラウド上に置いておいて、自分の好きな端末からそこにアクセスすることでそれらを見ることができるじゃないですか。
人の魂も、データ化してクラウドに置けば、肉体に固執することなく、他の何にでもアクセスして稼働することができる……んじゃないかなあと、思ったわけです。
『レプリカント』でいうと、ゲシュタルト体をデータ化してクラウドに置く、と。
そしたら、レプリカントにこだわる必要はないわけですよ。肉体は、たとえばデータのないアンドロイド体でもいいし、機械生命体の体でもいいわけで。

などと考えて、はたと気づいたのが『ニーアオートマタ』におけるヨルハたちのこと。
彼らは、すでにそういう存在ですよね。
義体が壊れても、バックアップさえあれば、新しい義体で復活できる。
A,Bエンドで、9Sは機械生命体の中にデータが残っていたことで死を免れたわけですが、ようはそういうことなわけです。
データさえあれば、器はなんでもよくて、彼らは死ぬことはない――と。

物語上もすでに、アンドロイドたちは人類に変わる地球の支配者だと感じますが(そして、地球の支配権をかけて機械生命体と戦っている)、ヨルハはまさに、ゲシュタルト計画の舵を別方向に取っていたら人類がなっていたかもしれない姿、だったのかもなあと、思ったりしたのでした。

あと、今書きながらふと、人間の転生システムもちょっと似た感じなのかも? とも思いました。
ただ、このシステムはなんだろう……肝心の記憶とかにはアクセスできない仕様な感じですよね。
義体も、あんまり選べなかったりとか、自由度が低い感じ。
まあ、そもそもが「魂の教育のためのシステム」だという噂ですから、しかたがないのかもしれません。

ニーアの話に戻ると、崩壊してしまったゲシュタルト体は、本当に無に帰してしまったのでしょうか。
ゲシュタルト体は魂なわけですから、魂ってそもそもなくなってしまう(滅びて消えてしまう)ものなの? とも思ったり。
いや、まあ、ゲームの設定としてはゲシュタルト体が崩壊したら、完全なる死ってことなんだと思いますけど。
でも、一般的に私たちが「死」と言う時、それは肉体の滅びをさす言葉であって、少なくとも魂の存在を信じる者にとっては、「魂の消滅」ではないのでは? とも思うのですよね。

もっとも、データは消えたら完全になくなってしまいますけれど。
殊に、クラウド上にアップしたデータは、どこか他に保存していない限りは、消えてしまうので……そう考えると、やっぱり魂もクラウド上(いわゆるあの世とか、そういう場所?)から削除されたら、完全に消えてしまうのかもしれませんね。

……などということを、つらつらと考えた朝でした。

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