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三点監視の応用.8  ―統合政府.5(独裁者の思考)―

権力者にとって望みの社会とはどのような社会でしょうか?
それは、
民が逆らわず、従順で、
権力者の三大欲求を一切の際限なく充足させるために、奉仕すること

です。
それらを実現させた三権を独占する権力者を

独裁者

といいます。

統合政府の発行される貨幣は
独裁者の権力のために利用されるでしょう。

「貧困に喘いでいる国民」の前で
「貨幣を見せつけ」、
「金が欲しくば働けと、過重労働を強制」し
「報酬として経費が天引きされた僅かばかりの貨幣を投げ与える」わけです。

気骨ある者は逆らうものもいるかもしれませんが、そういうものはほぼ弾圧されるでしょう。
独裁者によって?
そればかりではありません。
せっかく僅かばかりの貨幣を手にすることができるのに、1人独裁者に逆らうことで連帯責任として弾圧されかねない庶民によって、その気骨ある者は邪魔です。
その声は黙殺されるでしょう。

そんな社会では勿論、国民が商売をして力を付けてゆく状況を認めるべくもありません。
民間銀行が勝手に信用創造をして、国民が商売を糧に力を蓄えるような状況を生み出しても困ります。
銀行業とは、政府に許可された人間だけができる特権階級の商売となるでしょう。

更に、独裁政府は民間銀行に「統合政府から受け取った当座預金の範囲内でのみの借金の貸付なら許されるが、それ以上の貸付はしてはならない」という制限を行うでしょう。

つまり統合政府の下では「民間銀行」は「国営化」します。

民間であれば銀行業務の報酬は「金利・利息」ですが、そのような国営銀行の報酬は、完全に「政府からの報酬」としての「政府当座預金の支給」となるでしょう。
前回も示した下の図解は、当座預金の流れであるとともに、独裁者から流れる権力の支配力の流れでもあるのです。

さて、以上のような地獄のような社会の話をしても、想像力の乏しい現代日本人の殆どは冗談として笑うかもしれません。
しかしこの世に完全に心清らかな聖人と呼べる人間が政治家でない以上、
多くの政治家にとって国民とは「単に支配したい対象」でしかなく、
「自分だけが優先的に良い思いをしたい」という
人間として当然の欲求がある以上、
「国民には従順であって欲しい」と思うものなのです。

実際、独裁権に程遠い現在の民主主義政治を行っている日本においてですら、正に腐敗が横行し「小泉・安倍・麻生・菅・岸田」という「強力なリーダーシップと権力を握った指導者」が

「国民を少しでも貧困にしようと全力を挙げて国民から搾取をしている真っ最中」ではないですか。


「絶対的権力は絶対的に腐敗する」

イギリスの有名な政治家アクトン卿の言葉ですが、

統合政府という絶対的権力を所有したその首座は果たして一切腐敗しえないものなのでしょうか?
統合政府によって成立した独裁権の場合は例外なのでしょうか?

貴方は「更に強い指導者」を求め「貨幣の信用」を壊す「統合政府」による一極支配を求めますか?


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