【夏の日】

水面がまるで
鉄の板のように見える
あれはただの水
と自分に言い聞かせる
両手を上にして
身体を前に曲げてみるが
そこから微妙だにしない
石像のようだ
まわりの声も
聞こえなくなった
恐怖心に
打ち勝つことができず
意識が遠のいていく
僕は今日も
飛び込みができない