のめり込ませる技術--誰が物語を操るのか
電脳共感空間
共感経済なんて古い、 そう思う方もいるかもしれない。
ソーシャルメディアは共感によって動くのです
2009年、MITで開かれたエンタテインメントの未来と言う会議であるパネリストがそう言った。
共感と言うことには、何か生物学的な根拠があるのではないか。1990一年にイタリアのパルマ大学の研究チームが驚くべき発見をした。猿の脳みそに電極を埋め込んで前運動野の反応地図を作ろうと言う実験だった。
ダニエルカールマン『Social Intelligence』
1999年UCLA、ミラーニューロンが発見
良い物語は感情を伝える。もし物語からいくら儲けられるかと言うことばかり考えていたら、人生をつまらないものになるだろう。共感が私たちにつながりを与えているのだ。
読む人によって重要と思える場所は間違いなく変わってくる。 かなり分厚くて、冗長だと思う箇所がほとんどであろう。だが、シンプルに参考にできる体験談、ケーススタディで溢れている。語り口は、業界裏話的なアレだ。 和訳はちなみに2012年が初版である。
マーケティング〜それを見越した物語の作り方、ネットとの相乗効果など、ハリウッドで試された策がいくつも紹介されている。
なりきり文化の夜開け
物語の奥へ
完全版スター・ウォーズ百科事典
スター・ウォーズを想像したのは刘1人の人だが、今となっては、スター・ウォーズファンのものだというかその認めたを得ない。でもあくまでも例え話としてだが誰がスター・ウォーズの物語を所有するのか、と言うのはまた別の問題なのだ。コントロールつまり「物語を操るのは誰だ」 と言う問題が出る。物語を愛するのはクリエイターかそれともファンなのだろうか。
残念なインタラクティブ映画
インターフィルム社: 1992年『im your man』 観客が劇中、 選択をしながら見る映画だった。
そもそもコンセプトとして間違っていた。 犯した罪は、
「結末を選択できる」
そして
「語り手は手放しで見ていれば良い」
という誤った考えを持ったことだった。
「対話型」と言う概念はまだあまりにも新奇すぎたのである。
視聴者を団結させる
「ロスト」は集団意識に語りかける番組だったのだ。
ここはただの南の島ではない。どんな秘密があるのか……その答えを視聴者が見つけ出さねばならない。ロストと言う番組は「対話型」だと言う錯覚を視聴者に起こした。
でも「ロスト」はどうとでも解釈できる。作り手は、これはこういう意味だよ、と言う答えを出さない。
エイブラムスは、意識的に物語の断片を連続的に提示し、視聴者が自分たちで物語のパズルを完成させるように仕掛けた。その結果「ロスト」は本質的に、視聴者参加型の番組となった。
時間の無駄だといったアイズナーは10点中2点と言ったがブラウンはロストを信じて前進し続けた。「妊娠も4ヶ月過ぎてしまえば、おろせとは言われないさ」とブランボーうそぶいた。
エイブラムスのミステリーボックス
鍵のかかった箱ほど、人を興奮させられるものはないと知っている。だから謎のハッチは第二話には登場せず11話まで生き残った者たちによって、ようやく発見されることになる。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?