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「そのまま!」第3号

○怒涛の1学期、そろそろおわるけど…

▶3年8組の皆さん、『そのまま』第3号です。毎月1枚ぐらいのペースを目標にしておりましたが、6月は1枚も出すことができませんでした、すみません…と謝ってみましたが、この学級通信『そのまま』は私が書きたいときに、書きたいことを、書きたいだけ並べたものなので、肩肘張らずに読んでもらえたらなと思います。とはいえ、日々の生活の中で君たちに上手く伝えられなかったことを、何とか形にしたものでもありますので、しっかり受け取ってもらいたいとも思うのです。
▶前置きが長くなりました。前回の発行は修学旅行前でしたので、この間にも色々なことがありました。3年生最初の中間テストを終え、一ヶ月も経たない内に期末テストがありました。それぞれに得意苦手はありながら、姿勢よく受けることができました。その間、教育実習生としてS先生が来られ、3週間の時を共にしました。最後の授業として行った道徳『二度とない人生だから』は、本当に良かった。あれ以降、8組の道徳が楽しみになりました。進路学習では色々な高校の先生の話を聞き、少し「高校生活」のイメージが湧いただろうと思います。8組の合唱曲は『海の不思議』に決まりました。学校の行き帰りに全パートを聴くのが最近の日課です。席替えも行い新しい班員で7月を迎えました。実力テスト、三者面談…残すところ1学期もあと4日。
▶こうして並べ立ててみると一瞬のようですが、その場面ひとつひとつに、あなたたちの色々な表情が見て取れました。私は後悔しています。そのときそのときの君たちの頑張りや課題を、もっときちんと、もっと丁寧な言葉で伝えたかったのです。忙しい忙しいばっかり言ってちゃだめですね、反省です。

○PMA(Positive Mental Attitude)

▶8組で一緒の時を過ごして3ヶ月ちょっと。君たちに変化が見られました。それは、「挑戦しようとする姿勢」が色々な人に見え始めたこと。一つは新しい班編成に向けた新班長選出のとき。もう一つは9月・10月に控えた2大行事、合唱コンクールと体育大会のリーダー決めを行ったときのことです。
▶3年生にもなれば、この手の選挙に君たちは慣れっこで、多くの場合は信任投票になりがちです。定数以上に候補者が出た場合は決選投票になり、その結果落選するのが恐い、というのが主な理由でしょう。人と競争するのが好きではない、という理由もあるかもしれません。けれども決選投票になるのを覚悟の上で、班長、パートリーダーや伴奏者、ブロック長・副ブロック長・ブロックリーダーに、多くの人が名乗りを挙げました。その都度、君たちにも伝えましたが、これは素晴らしいことです、素敵なことです。
▶自分が立ちたいポジションを勝ち取ることは当然値打ちがあります。しかし、新たな役割に「挑戦したい」「頑張りたい」という意志を表明することにも、同じくらいの値打ちがあると私は考えています。無理かもしれないけれど、どこまでできるか分からないけれど、最後の機会を失うのは嫌だ…抱える不安はそれぞれに違います。それでも立候補するということは、その不安を上回る前向きなエネルギーがあるということでもあります。勇気があるということです。またその勇気が(――そして失敗や挫折が)、許される場所を作っていくということです。ひとりの叶わなかった願いの後ろには、新しい道が切り拓かれていきます。
▶君たちは集団で生活しています。学校は良くも悪くも集団が意識される場所です。その集団生活の場で、前向きな意志を表明することが難しくなるというのは、絶望的なことです。挑戦が許されない空気が充満していたり、決死の覚悟が笑われたりする場所では、前向きなエネルギーはどんどん枯れていきます。頑張りたいと思った者が、頑張りたいときに、頑張るアクションを選択できない空間は「死んだ空間」です。反対に、前向きな言葉が許される空間は「やさしい空間」です。「やさしい空間」づくりの第一歩、8組は合格ですね。
選ばれし者は、選ばれざる者の上に立っていることを忘れてはいけません。期待しています。

令和4年7月14日
※本文中に登場する人物名はすべて仮名です。

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