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横浜市長選から私の80年代をmissする

「なにも悩みなんてなく暮らしている。

なんとなく気分のよいものを、
買ったり、
着たり、
食べたりする。

そして、
なんとなく
気分のよい音楽を
聴いて、

なんとなく
気分のよいところへ
散歩しに行ったり、
遊びに行ったりする。

二人が一緒になると、
なんとなく気分のいい、
クリスタルな生き方が
できそうだった」

(『なんとなく、クリスタル』1980年 田中康夫著)


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バブル期前の1980年。

高校生の私は、
そんな毎日に憧れた。

志望する大学が
大幅に変わった理由は
この一冊にあった。

80年前半、
上昇が続いた日本経済。

大学生活を
愉しむだけ愉しんだ。

そして、
80年後半には、
かつてない好景気がやってきた。

男女雇用機会均等法一年生となった私は、
会社生活を
愉しむだけ愉しんだ。

80年代の日本は
罪なのか。

あの頃の再来は、
望めないのだろうか。


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横浜市長選候補のひとり、
田中康夫氏の
事務所の入り口に
立てかけられた額。

「がんになった。
さあ生きよう!」
と前向きに病と闘い、
生き切った
なかにし礼さんからの
手紙だ。

「なんとなく、クリスタルのまま、
いつまでも
きらめきつづけて下さい」

遺言か。

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「創る・護る・救う」を
キー・ワードに、
今日も、横浜市内で
マイクを握り
市民に訴えているだろう。

人は誰しもが
世界がもたらすものを
宿命として受け入れ
毎日を送ることになる。

私がバブル世代と言われるなら、
娘はコロナ世代だ。

コロナ世代に
21世紀的なクリスタルな輝きを
創ろうではないか。






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