加齢と筋肉の量、筋肉の質の関係はどうなっているのか?
本日10月1日、夕闇迫る高架下の商店街。
久々に賑わっていました。多くの飲食店が再開しています。
お寿司屋さんのカウンターに並ぶ瓶ビール。
思わず、引きこまれそうになりますね。
今日は、筋肉の話です。サルコペニアという言葉を
お聞きになった方も多くおられると存じます。
介護関連の仕事をしていると、フレイルもよく聞く言葉です。
サルコペニアとは、加齢や疾患により、筋肉量が減少することで、
握力や下肢筋・体幹筋など全身の「筋力低下が起こること」を指します。
または、歩くスピードが遅くなる、杖や手すりが必要になるなど、
「身体機能の低下が起こること」を指します。
フレイルとは、わかりやすく言えば「加齢により心身が老い衰えた状態」のことです。 要介護状態の前段階といえます。
(参考:健康長寿ネット)
つまり、身体的なフレイルの要因の一つがサルコペニアになります。
サルコペニアは、加齢以外にも、日常生活動作や疾患、
栄養状態によっても起こります。
個別の環境は個々人により異なりますが、共通するのが
「加齢により」というところです。
年齢を重ねても、できるだけ長く元気でいたい。
そこで重要なのが、丈夫な足腰を維持することになります。
足腰が衰えると日常生活のさまざまな動作が難しくなり、
思わぬ転倒などをきっかけに、寝たきりへと突き進む可能性があります。
私の父も転倒で一気に要介護状態となりました。
加齢で変化が起きるのは、筋肉の量が十分でも筋肉の質が
低下する。という事実があります。
歩く、立ち上がる、しゃがむ、物を持ち上げるといった
日常動作を支えているのは、骨格筋と呼ばれる、
全身を動かすときに使われる筋肉になります。
筋肉は、糖代謝にかかわる人体最大の臓器ともいわれています。
一般に、体重が重い人(肥満)ほど、筋肉量も多いようです。
筋肉量が多ければ筋肉の質もよい?
高齢者では筋肉量が多くても筋力が強いわけではないことが
研究で判明しています。高齢女性のBMIと握力の関係
(出典Am J Clin Nutr. 2004;79:552-557.)
筋肉の機能がどのくらい良好に保たれているか、
つまり筋肉の質を反映する指標が筋力なのです。
年をとると、筋肉量の減少とは関係なく、まず筋肉の機能が低下して筋力が落ち、その後、筋肉量も減っていくことが分かってきた。
この筋力が低下した状態のことをダイナペニアと呼ぶそうです。
私は、今回初めてこの言葉を知りました。
つまり筋肉量とは関係がないとなると、気づきにくくなり、
気づいたときは介護状態になっていることも考えられます。
予防の観点では、ダイナペニア対策を最初にすることが有用。
健常 → 筋肉の機能(筋力)の低下 → 筋肉量の減少
(ダイナペニア) (サルコペニア)
そこで、早速本日事業所で簡単にできる筋力測定を実施しました。
被験者は、もちろん職員になります。
実施したのは、「立ち上がりテスト」
テスト1
1)40cmの台に、膝下の脚と床の角度が約70度になるように浅く腰掛ける。反動をつけないために、腕は胸の前で交差させる。
2)反動をつけずに立ち上がり、3秒間姿勢をキープすする。
テスト2
1)40cmの台に座り、使わない脚を前方に浮かせる。
腕は胸の前で交差させる。
2)膝を軽く曲げた状態から反動をつけずに立ち上がり、
その姿勢を3秒間キープする。
さすがに、20代、30代、40代の職員は両方とも全く問題なし。
しかし、60代の職員は、テスト2の時はゆらゆらしていました。
筋力の低下が始まっているよと少し圧力をかけてしまったのは
反省ですが、簡単なテストなのでご自身でも試してみてはいかがですか?
次回に続きます。
最後までよんでくれて、ありがとうございます。
あなたにとって、今日も良い1日に、なりますように♪
心からの感謝をこめて
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?