居酒屋もっちゃん
また飲み屋の話だよ笑
居酒屋もっちゃんは、俺の両親がやってた店。
カウンターを見ると、スーツを着た有名な会社の偉い人と、作業着のまんまの職人さんがゲラゲラ笑い会ってたり、お巡りさんと反社の偉い方が隣り合って座り、もの凄いオーラを出しながら超下ネタで盛り上がってた店でさ
(どんな店だよ)
数々の伝説が産まれたこの店で、当時高校生だった俺が経験した伝説をひとつ。
ある日の夜、店に寄った俺。
カウンターに見たこと無いお客さんが何人かチラホラ。
その中の1人が酔って、うちのオトンに絡んできた。内容はもう覚えてないけど理不尽な内容だったと思う。
それに対して、クソガキレベルマックスの俺が
「は??てめー誰に喧嘩売ってんのかわかってんのか?このやろー!!」の
「は??てm」ぐらいでオトンに首根っこ捕まれてバックヤードへ連行。
「おいいいか、ここは俺の店だ。俺の城だ。お前の感情で暴れまわってもらったら困る。」
「クソ野郎でも酔っぱらいでも、金払ってくれるんだ。お客さんなんだ。我慢しろ。堪えろ。」
えやだオトン超カッコいい!
大人ってこういう事か!
商売するってこういう事なんだ!
クソガキなりに理解と感動をして、バックヤードから店に戻ったら、あの酔っぱらいに謝ろうと心に決めたよ。
そしてバックヤードを開けたら、うちのオカンが
包丁を持って、カウンターを叩きながら
「おいてめー!もー帰れよ!迷惑なんだよ!このやろー!」
えやだ話が違うじゃないのだでぃー
そそくさと帰ろうとする酔っ払いにオカンの追い討ち
「飲んだ分は金置いてきな!」
くっしゃくしゃの千円札を何枚か置いて、酔っ払いは帰っていきました。
その時のオトンの顔を僕は未だに忘れられません。おわり。
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