一周忌と寄付

 11月になってしまった。去年の11月に弟が亡くなったので、今月は一周忌である。この1年、ずいぶんと苦しい思いをした。
 ふとした時に、「どうして助けられなかったのか」と自分を責める言葉と「やれることはやった」と自分を守る言葉が対立し、混乱してしまう。ああ、苦しいなぁ。

 命日には弟の遺したお金を寄付しようと決めていた。まだ少し早いが、居ても立っても居られなくなり、パレスチナの女性支援、地元の児童養護施設が公開しているアマゾン欲しいものリストから子ども向けの本とお菓子を送ることにお金を使った。
 報道でパレスチナの方が「生きていることが辛い」という旨のことを語った姿が生前の弟と重なってしまった。
 弟は本が好きだった。養護施設に届いた本を子どもがめくってくれたら嬉しい。

 弟は亡くなってしまったけれど、遺したお金が誰かの希望になってくれるだろうと信じている。


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