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GTA声優のアレコレについての話

はじめに


GTAは重厚なストーリーが魅力のひとつでもあるシリーズです。
そして、その物語で描かれるキャラクター達に命を吹き込むのが声優です。
ですが、実はGTAシリーズの制作プロダクションであるロックスターゲームスは声優関連でゴタゴタが多かったりします。
そんなこんなのまとめ記事です。

バート・レイノルズ

1977年 映画「トランザム7000」より

まず初めに紹介するのはGTAVCでエイブリー・キャリントンを演じたバート・レイノルズとの問題です。

レイノルズ本人の紹介を軽くすると、(これが出来るくらい有名な俳優でした。)
映画「トランザム7000」の大ヒットによって翌年1978年から4年連続で"マネーメイキングスター"という栄誉を勝ち取った人です。
マネーメイキングスターとは、全米の興行主達が前年の興行への貢献度の高いスターに投票するものであり、それに選ばれるということはまさにトップスターの証でした。

さて肝心のいざこざですが、簡単に言えばディレクション中の彼の態度に問題があったように思います。

ロックスターゲームスの創始者の1人であり、脚本を担当したダン・ハウザーはある取材で「ロックスターゲームスが有名俳優を起用しなくなった理由」を述べています。
それによると、「彼らのエゴ」が原因だそうです。
そして次のようなエピソードを語っています。

口論ののち、「そのライミー(イギリス人を意味する。無礼な俗語)をここからつまみ出せ」とレイノルズは叫んだという。

https://jp.ign.com/red-dead-redemption-2/29965/news/rockstar

このインタビューはレイノルズの死後に行われており、ダンは続けて「亡くなった poor bugger※の悪口は言いたくない」と述べているため、まだ他にもエピソードがあるのかもしれません。
※哀れなやつという意味 buggerは親しみがこもった表現だそうです。

また、同じくGTAVCの主人公の声優を努めたレイ・リオッタが亡くなった際にロックスターは追悼メッセージを発表しましたが、レイノルズには行っていないことからも確執が窺えます。


マイケル・ホリック

本人のFacebookより

GTA4の主人公、ニコ・ベリックを演じたマイケルホリックとも問題がありました。

発端はGTA4発売後、爆発的に売り上げが伸びていく時期の話です。
既にロックスターから彼への給料の支払いは済んでいたのですが、トータルで10万ドルだったそうです。
既に何億と成功しているゲームに携わっていながら、ロイヤリティや成功報酬に関する契約がなされていなかったのです。

それほど知名度があったわけでもない私が、このゲームで仕事をする機会を得られてRockStarに非常に感謝しています。しかし、Grand Theft Auto IVが巨大な成功を手にしているのを見ている今、非常に厳しいものがあると感じています。彼らは数億ドルもの収益を手にしていながら、我々はその一切を目にすることができないのです。

https://www.gamespark.jp/article/2008/05/27/16040.html

私はRockstarを非難しません。私が非難するのは、本来ゲームの売り上げを高めるクリエイターたちを保護する場所である組合に、我々を保護する合意がなかったということです。もちろんテクノロジーは重要です。しかしそれ以上に人々に訴えるのは人間によるパフォーマンスです。私はアクターがテクノロジーの中で仕事をする際により一層のリスペクトを得られることを望んでいます。

同上

とのことで、彼はロックスター自身に怒っているのではなく、自身が所属している俳優組合に物申しているわけです。
しかし、この事件が尾を引き、GTA4本編の補完的なDLCでは彼はニコの声を新規で当てることはありませんでした。

スティーブン・オッグ

ザ・ムービーデータベースより

GTA5の主人公の1人、トレバーとして有名になったスティーブン・オッグ。彼はその後ウォーキングオブデッドに出演するなど、順調にキャリアを進めています。

しかし、発売から10年経った今ではトレバーと同一視されることに辟易した様子です。
GTAファンの熱量とは一線を引くようになりました。

先日、YoutuberでありGTAのRTA走者のHugo Oneという方が「cameo」という俳優にビデオメッセージを撮ってもらえるサービスで彼に連絡を取ったそうです。
140ドルを支払い、トレバーとしてGTA6のキャラクターに話しかける設定で出演してほしいと依頼したのです。しかし事の顛末は以下のようになります。冒頭のみ私の付け足しです。

(オッグは)「私はトレバーではありません。私の名前はスティーブンで、俳優です」と答え、その後ヒューゴ・ワンさんから要求されたメッセージを録音し始めた。 「彼(ヒューゴ・ワン)は、トレバーからのこのメッセージを私に伝えてほしいと思っていました。もちろん、私はトレバーではありません」とオッグは始めた。 「私の名前はスティーブンです。俳優です。だから、ある意味ではわかりますが、大きな意味ではわかりません。俳優として、さまざまなキャラクターを演じるものですが、それは文字通りのことでしょう」 「私が漫画になるのは不可能です。そのことを胸から払拭する必要があります」とオッグは続けて言い、その後罵倒に満ちた暴言を吐いた。

https://gamerant.com/grand-theft-auto-5-trevor-actor-steven-ogg-cameo/

140ドルもらってるのにも関わらずトレバーを演じることはなく、あまつさえ暴言まで吐くということで、もう完全にブチギレております。
まあ、単なる一般人の自分でもなんとなく気持ちはわかります。
俳優として知られたい。俺は漫画のキャラじゃない!という感じでしょうね。
彼はよく"cartoon"という単語を用いてトレバーを位置付けますが、少し見下した印象を受けます。本人の中ではゲームでの仕事はそこまで価値がないということなのでしょうか。

ちなみにマイケル役のネッド・ルーク、フランクリン役のショーン・ファンティーノの2人はそれぞれの役を誇りに思っていると発言しています。
ファン的にはそれが一番嬉しいことですね。
実際にフランクリンは8年越しにボイスを新録してGTAオンラインに登場していますし、マイケルもそのうち再登場すると言われ続けています。

オンラインの話に関連すると、GTAオンラインにて2022年冬に大型アップデート「ロスサントス・ドラッグウォーズ」が配信されました。
それに伴い追加されたミッションではダックスというキャラクターが登場します。
このダックスが属するフーリガンという集団に、名前だけですがウェイドがメンバーとして登場したり、ミッションの初めにロンが登場したり、このアップデートの世界観を鑑みると彼は元々トレバーが果たすべき役割を果たしているようにも思えます。
まあこれは完全に妄想なのですが。

参考動画

特にスティーブン・オッグに対する言及は個人的に興味深かったです。


おわりに

以上のように声優との問題はロックスターゲームスにつきものなのかも知れません。
また、まだ私がキャッチできていない情報もあるかも知れないので悪しからず。

GTA6においては今のところは声優の問題よりもリークの問題が相次いでいますね。それに関してもまとめるかもしれませんし、あるいはこの記事を作成するにあたって調べてる中で見つけたGTAシリーズの没データについてまとめても面白いかなと思ってます。
とにかくGTA6が楽しみですね!!

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