増減

月明かりは急かされて
突き刺さる裏切りを数える
口にした分だけ離れるかもな
呟いた後に見る鳥は滑稽だ

スポットライトにもならない街灯が
クスリと薄く見えるだけ

笑える事はふえたな
踊るようにして歩く道の上
不揃いのステップで
誰かが呆れても、足を止めることは
やめにしないといけないんだ

このまま何も残らずに
分かち合えるなんて出来ないだろ
口にする度許されるなんて
馬鹿げてる事は分かってるんだよ

馴染む事が増えたな
眠るようにして思う雲の上
不思議な言葉で笑われたりするけど
掌の熱だけは忘れちゃいけない

悲しみが減っていて
掴まれる腕が震え出すけど
慣れてしまった戯れ言と転ぶ石ころ
語り合った隙間にまた潜り込む

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