見出し画像

僕はなぜ城主になったのか。

日が落ちるのが早くなり、少し肌寒くなってきたこの季節。
みなさん、おげんきですか。
かん太です。

個人的に
僕は夏や冬よりも、こういう気温の変わる時期が一番好きです。
なんか新しい季節が始まる感じが、ワクワクしませんか?

さて、今回は「僕がなぜ城主になったのか」についてお話します。
前回も少し記事で紹介しましたが、今回はより詳しくかこうと思います。

城主になる前の話

僕は今地域おこし協力隊として活動をしています。
(ミッションについてはここでは割愛します)

この活動は、都会から地方へ人を移動させるための国の制度です。
活動をするためには移住が必須条件なのですが、まずは住む場所を探さなくてはいけません。

僕の場合は役場が斡旋してくれたアパートに住むことになりました。

3DK。家賃45,000円。
都会で暮らしている人からすれば破格の賃料だと思います。
(暮らしてから、高いなと感じ始めましたが。笑)

そして、僕の初めての一人暮らしが始まりました。

画像1

暮らし始めて最初のうちは何不自由なく、暮らしていました。
友達に「3DKを45,000円で住んでるねん」て自慢までしていました。
ベランダから見る一面の田んぼも好きでした。

暮らし始めて半年。
違和感を感じはじめました。

一つ目は友人を呼んだ時の違和感。
アパートなので田舎の醍醐味『BBQ』をすることもできず、ましてや夜遅くまで起きていると隣人に迷惑がかかるので、すごく気を使いました。

二つ目は協力隊の目的としての違和感。
協力隊として来ているのに、整備された住居で暮らしていることに疑問を抱き始めました。たぶんこの家は自分が出てもすぐに住み手が見つかる。それなら協力隊として空き家に住んだ方が、地域のためになるんじゃないか。

この二つの違和感を抱き始め、
僕の新居探しが始まります。

灯台もと暗し。

最初は知り合いの建築屋さんにいい空き家がないか紹介してもらおうと思いました。

ここで最初の壁に阻まれます。
田舎にはいい条件の空家がそこまでない問題です。

たいていの空家は、
どこか修繕が必要だったりと、イニシャルコストが必要となることが少なくありません。さらに、空家があっても持ち主が売買を望んでいたりとなかなかいい条件の物件が見つかりませんでした。

その間、僕はいろんな人に
「引っ越したいんですけど、どこかいい物件はありませんか?」と声をかけ続けました。それでもなかなかいい物件には出会えません。

月日がどんどんと流れていき、
あれはたしかまだまだ寒さの残る1月中旬。

僕はあるプロジェクトの夜ミーティングに参加していました。
そこでもいつものように引っ越したいアピール。
そんな時に、その場にいた人がボソッと。


「やったらかん太、城住めや。」


ん、城???

城という単語に驚いたのではなく、城に住めと言われたことに驚きました。
城はあまりにも目立つので、町内でも有名な建物です。

その人が城を管理しているということも知っていましたが、
まずあの城に住むという感覚がまずありませんでした。
というか、誰にもそんな感覚ないでしょうが。笑

画像2

だって、これですよ?
住むイメージ浮かぶ人の方がだいぶイカレてます。笑

僕も最初は、「いやー、城はちょっと、、、笑」っていう感じでしたが、
よくよく考えるといいことしかないことに気づいていきます。

いいコト
①城に住むっていうだけで、話題が1つ作れる
(町内で城は有名なので、町民に説明するときはなおさら)

②城に住むことで来てくれる人も増える
(友達に城住んでる子がいたら、僕なら絶対行きます)

③城に住むと空家対策になる
(城って言っても、文化的な建物ではないので、、、)

冷静に考えると、城に住むことはいいことしかない。
「あれ、城に住むのアリやなー」そうも思い始めました。

そして管理している人に、「城一回見せてください!」とお願いしたら、
紹介した本人が驚いていました。その人も冗談交じりで言ったらしく、本当に城に興味を持つバカがいるなんて思ってなかったそうです。笑

そして、かん太は城主になった。

画像3


いざ、城を案内してもらうと中の状態はめちゃめちゃ良かったです。
数年くらい空いてたのかなって思ってたら、数十年空いてたららしい。
管理している人がマメに手入れしてくれたみたいです。

これなら住めると判断したので、「この城貸しください!」とお願いしました。(今思えばこの言葉もだいぶパワーワードですね)


そして、僕は城主になりました。


いやー、念願の城主。
一生に一度はなってみるものですよ。
一国を治める責任の重さを痛感します。
みなさんも機会があれば、ぜひ一度なってみてください。オススメです。

冗談はさておき、
城に住むことで行ってみたいと言ってくれる友人や、遊びに来てくれる知人が圧倒的に増えました。引っ越す前に考えていた通りになりました。

地域おこし協力隊として、いままでおおい町のことすら知らなかった人たちがこの町を訪れてくれることはほんとにありがたい話です。

今はコロナでなかなか人は呼べませんが、
『いつかいろんな人が城をきっかけにおおい町を訪れる』
そんな場所にしていきたいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?