IoTをうまく活用するために

数年前からそこらじゅうで聞くようになったIoTについて改めてどういう技術でどのように活用すればいいのかをまとめてみた

まずIoTとは「インターネットにつながった物」である。つまり今では当たり前のスマホやPCもIoTの一つである。ではなぜ突然IoTという言葉が使われるようになったのか、それは単に過去に比べ容易にインターネットと接続できる環境(アクチュエータの進歩や4Gや5gといった通信規格の普及、街中のwifiの整備など)ができたからである。こういった環境の変化によってPCやスマホのようにそれを専門として取り扱う機器以外にもインターネットを接続できる余裕ができたからである。
ではIoT、つまり様々な物をインターネットにつなげることで何ができるのかというと大きく二つある。
1つは「遠隔操作」である。これは非常に想像しやすいと思うが、例えばエアコンを帰宅中の電車内から起動したり、逆に室外から停止したりなどができる。他にも冷蔵庫の中身を店先で確認できたり、インターホンに外出先から返事したりなどの情報のやり取りなどもできるようになる。確かに便利になるが正直こういった人とモノをインターネットでつなぐIoTというのは個人的に本質ではないと思っている。では本質とは何かというと、2つ目の「クラウドサービス」である。
クラウドサービスとはわかりやすく言うと物とコンピューター(演算機器)をインターネットでつなぐことである。pcはマウスやキーボードといった入力機器とpcをケーブルでつなぎ情報を取得し、スピーカーやモニターにケーブルで情報を出力する。そしてクラウドサービスはこのケーブルの部分をインターネットに置き換えることによって、様々なサービスを提供することである。なぜこちら側の方が本質的かというと、高度な演算処理をIoTの対象物に搭載せずに実現可能だからである。例えばAIによる音声、画像認識やビッグデータの収集などを使えば、そもそも利用者が室外から操作せずとも自動で起動や停止、温度や湿度の調整などができるし、冷蔵庫の中身を自動で認識し中身をリストアップしたり、さらにはそこから献立の提案などにも発展できる。しかしこれらの演算処理にはビッグデータやAIのプログラム、さらにはそれを実現可能な演算機器を搭載しなければならないが、IoT化してしまえば必要なのはカメラやマイクなどの入力機器とIoT対象物の機能だけで演算をサービス提供者側でやってしまえるので消費者にとって現実的な価格やサイズを満たしながら今までにないサービスを提供できるのである。

以上のようにIoTとはただ単純にインターネットに繋ぐのではなく、そのうえで他の最新技術と併用していくことによってあたらしい価値を生み出せるものである。これから5Gによってさらに物がインターネットと接続され、なおかつ大容量、高速なデータのやり取りが可能になっていく社会においてIoTを一要素として活用するのが大切だと思う。

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