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農業】VOL.7 茶園点滴灌水システム-3
弊社が位置する静岡県は、県の代表作物としてお茶とみかんというのが有名です。そのおかげもあって何十年も前からお茶とみかんに関わる補助事業というものが存在していました。というところの説明は前回しました。
茶園点滴かんがいシステム(茶園点滴灌水システム)
前回点滴灌水用パイプを少し説明しました。
点滴潅水パイプは俗にドリップパイプ、ドリップチューブなどと言われてますが、潅水パイプとも言われたりして地域で名称が異なります。
海外ではドリップイリゲーション(drip irrigation)が点滴かんがいにあたり、ドリップライン(dripline)が点滴潅水パイプにあたります。
これらは30㎝間隔で水が出る穴があり、そこから点滴のようにぽとぽと落とすので点滴パイプと呼ばれています。この吐出口から出る水量は1時間当たり約2.0Lとほんのわずかな量しか出ません。そのため一度に扱えるエリア内の延長距離が約2300m(管サイズや条件によって変わります)という驚異的な長さなのです。
前回潅水のバランスが大事だという話をしましたが、このシステムの中で肝になるところが液肥混入器ユニットになります。
これありきでシステム設計をするというのも過言ではありません。
ポイントは毎分最大333L/分しか水・液肥を流せないとうことです。
これを軸にいろいろなことを決めていくと系統数が決まってきます。
液肥混入器ユニット50Φ-××系統
そのあとに前回説明した液肥混入器ユニットが必要になります。
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![](https://assets.st-note.com/img/1714399192583-1dgRefXMVL.jpg?width=800)
7種類の液肥混入器ユニットを画像掲載しました。3系統から12系統までになります。
実際1系統2系統のものは組立できるのですが、液肥ユニット導入に対しての費用対効果がなかなか見えてこないこともあって難しいかもしれません。3系統くらいになりますと30アール50アールくらいになってきますのでそこそこ費用対効果が出てくるのではないかと思います。
前回の記事から書いてるように、お茶園で点滴かんがいをする理由の一つに液肥を適期与えたいということがあります。どうしても普通の肥料に頼りがちですが、すべて液肥という考えよりも今の肥料を少し減らして追肥を液体でするという考えが今の時代の流れではないかと思います。養液土耕という形よりも追肥を液肥で与えるということが時代にあうのかと思います。
お茶園の栽培で必要なことはどれだけ省力化出来ることだと思います。
たくさんの園地を生産して収穫するという時代からオペレーションをどのように省力化してたくさんの面積を少人数でやりくりする時代へ変化してきました。そう考えると点滴かんがい施設の導入はだんだん必要になってくるのかと思います。
前回の記事に戻ります。
←茶園点滴灌水システム-1
←茶園点滴灌水システム-2
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