見出し画像

#30【業界研究】電力業界編

はじめに

こんにちは。
オレたちコロナ入社組のタクミです。

今日は電力業界について紹介していきます。
私たちの暮らしに欠かせない電気を発電し、送り届けてくれる企業が属する電力業界は、どのような構造になっているのでしょうか。

そもそも業界研究や企業研究をこれから始める方は、目的や考え方についてこちらの記事で紹介しているので是非読んでみてください!

電力業界とは

電力業界とは、発電施設で発電し、工場や企業、一般家庭などの電気を必要とする場所に電気を届けることで利益を得ている業界のことです。
需要がなくなることは絶対にないため、その意味では安定的な業界と言えます。昨年度の市場規模は約19.2兆円です。資源エネルギー庁によると、2021年度の電気事業者の電気発電量は約8,635億kwhでした。近年はウクライナ情勢による燃料価格や、夏冬の電力需給ひっ迫の影響で電力価格が高騰しており、電力会社としても苦しい時期が続いています。

電気事業法の改正により、送配電分離により、発電・小売業務と送配電業務を同一の企業が行うことが禁止されたため、大手電力会社は分社化を進めています。

主な職種

本章では、電力業界の主な職種について紹介していきます。
先述の通り電力会社の業務は電気を作る発電部門と、お客さんとの窓口になる小売部門、電気を送り届ける送配電部門に分かれており、大手電力会社は分社化を進めていますので、
それぞれ紹介していきます。

発電部門

  • 燃料調達(事務系)
    燃料の輸入業務を行う職種です。
    現在のメインの発電方法は火力発電ですが、燃料の多くを輸入に頼っています。
    安定した電源確保のために、現地企業と交渉を行い、燃料の手配を行います。

  • 計画(技術系)
    発電設備の工事や点検、修繕の計画を行います。設備ごとの特徴を把握し、工事を担当する土木関連部門や発電所運用部門と連携して適切なタイミングで対応を行っていきます。

  • 発電所運用(技術系)
    各発電所の運転や、設備の点検を行います。ミスや、不測の事態への対応を誤ると、大きな事故に繋がるため、責任が求められる職種です。
    24時間稼働の発電所が多いため、交代制で勤務します。

  • メンテナンス(技術系)
    各発電設備のメンテナンスを行う職種です。
    計画に沿った点検、修繕を行うほか、日々の巡回で確認された異常にも対応します。高いレベルの設備に関する知識習得が求められる職種です。

小売部門

  • 法人営業
    商業施設や工場などに営業を行い、自社電力を導入してもらいます。
    また、再生可能エネルギーや省エネを活用したプランの提案などを行い、顧客の電力活用のアドバイスや、社会貢献へのコンサルも行います。

  • 一般家庭営業
    一般の消費者に対して営業を行います。電力の小売自由化に伴い、非常に多くの選択肢が存在する中での営業となるので、魅力的なプランの提案力・開発力が求められます。

送配電部門

  • 給電指令(技術系)
    発電所の発電量をコントロールする職種です。
    効率、経済性を考えて発電所を運用することが求められ、需給バランスの調整が必要となります。

  • 送変電(技術系)
    送電線や鉄塔の保守・管理を行います。
    大量に存在する鉄塔の巡視・点検・補修を行い、24時間365日電気を送り届けられるように尽力します。

  • 配電(技術系)
    電力を届ける最終工程の職種です。
    電柱や電線などの配電設備の建設・運用・保守の計画策定が主な業務です。電力の種類や環境の変化に対応しなければならず、効率的かつ効果的な電力供給に貢献します。

主な企業

ここからは電力業界に位置する主要企業について紹介します。

東京電力

業界1位は昨年度売上高約5兆3,000億円を誇る東京電力です。従業員数は約38,000人、平均年収は約800万円です。
東日本大震災時の原子力発電所の事故を踏まえ、リスク管理を徹底している企業です。

関西電力

関西電力は、関西圏をカバーする業界第2位の企業です。
昨年度売上高は約2兆8,000億円、従業員数は約32,000人です。
技術力の高さを強みとして掲げており、培ったノウハウを社内だけでなく世界各国に発信しており、技術者向けの研修も積極的に行っています。
平均年収は約800万円と高水準です。

中部電力

中部電力は中部エリアをカバーする業界3位の企業です。
昨年度売上高は約2兆7,000億円、従業員数は約30,000人、平均年収は約800万円と、上位2企業と同水準となっています。積極的な変革に取り組んでおり、電力供給に留まらない地域社会への貢献の形である、「コミュニティ・サポート・インフラ」を掲げています。

おわりに

いかがでしたでしょうか。
私たちの生活に必要不可欠な電気を作り、運ぶ仕事である電力業界。
近年は付随サービスや電力以外の角度からの地域貢献サービスも見られます。

地元に恩返しがしたい、当たり前の大切さを守る仕事がしたい、という方には特に向いているかもしれません。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

タクミ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?