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人生2度目の3時間級映画、RRR

を観てきました。遅まきながら。3時間ある映画はアベンジャーズ/エンドゲーム以来で、覚悟を決めるだのなんだのともたもたしていたら2023年が始まって3ヶ月も経ってしまいました。かろうじてEND OF MEXICOしないで済んだ。


ここからは感想になります。さんざんよそでも既出の所を擦る形になりますがまあ読め。


冒頭のちびっ子救出シーンが端的にこの映画のあらすじを全て語っていた。馬とバイクに乗った男2人がガッシリと手を組み!このように!1人は子供を!1人は国を!手に入れる感じで!話を進めます!友情!!って最初に全部提示されたので3時間あろうが安心して見ていられた。ちびっ子救出時点ではビームが暗黒大英帝国に子供を攫われたので取り返しに来た、ラーマはなんか裏がありそうな鉄の男、ぐらいしかわからなかったけど鉄の男も信頼していいやつだ!ってなった。


そしてナートゥ。ご存知になった。YouTubeとかtwitterとかにダンスシーンの動画上がってるけど「有色人種共に芸術たるダンスがわかるかよ!?エエッ!?」って笑い者にされてる所にお盆蹴り上げてダンダカダンダン!!!ってお盆ドラムで割り込んでナートゥをご存知か?ってする流れが好き。ドラムの兄ちゃんがラーマのお盆ドラムをニッコニコで見てる所が印象的だった。そこから5分踊り続けるダンスバトルパート、ストーリー中にこれだけの時間踊り続けてたのはナートゥだけだったんじゃないかと思う。オスカーを獲った歌は伊達じゃない。これはyoutubeで英語字幕を見て気付いたんだけど日本語版の字幕は意訳というか文脈が結構重視されている印象があった。ナートゥを「ご存知か?」とかナートゥナトゥナトゥ……の所も英語版だとDance Dance…が日本語版だとナートゥ それは英雄の歌…って書いてあるので英語字幕見てなんか淡白だと思ったがそれは違った。日本語字幕がきらびやかだったのだ。

ナートゥ頭の歌詞のサンダル履きの大立ち回り〜とか唐辛子入りのパン〜とかはそれぐらい地面を足で打ち鳴らして踊るぜイエーイ!という意味だろう。唐辛子入りのパンに関しては辛いもん食って足をバタつかせる的なニュアンスの。歌詞をグーグル翻訳に突っ込んでいたらナートゥ(テルグ語でనాటు)とは即ち地元とか田舎とかそういう意味らしい。もしかしたら英語のnatureとかと語源が近かったりするのかもしれない。知らんけど。


ナートゥダンスバトルロワイヤルで勝ちを譲ったり錆びた釘を道にバラ撒いてジェニーの車を止めたりとラーマが全体的にビームを持ち上げる為に自分は一歩引く挙動を繰り返しており冒頭の鉄の男フェーズはどこへやら……と思っていた所でふとしたきっかけからまた鉄の男としての面に引き戻される。拷問だってやるんだぜ。ところでラーマの中でもやっぱり「自分は後ろ暗い事をしている」自覚があると対象の目を見られなくなるのかもしれないなと。ヒントを得たのがビーマに気分良く勝ってもらった後だからかもしれない。

この後もinteRRRval(即再開)とかラーマの過去とかビームの銃に頼らない革命に心動かされるラーマとか嫁の私物の残虐鞭にちょっと引く総督とか背中にガッツリ木が刺さったのに元気に足止めするラーマガッツとかナートゥイントロのドラムで合図を送る2人とかラージャマウリ監督作品最強装備の弓と矢を手にしたラーマとか弓と矢で撃滅される暗黒大英帝国とか総督府2階に何故か平積みしてある大量の弾薬とTNTとかload…aim…shoot!とか面白すぎるシーンだけで構成されていたので3時間が本当にあっという間に過ぎていった。


オスカーを獲った映画は伊達じゃないのでインド映画だからと敬遠しないで見て欲しい。RRRにおいて本編ダンスシーンはナートゥだけなので。エンディングで急に踊るけど後編からしか出てこなかったシータ役の女優さんがめっちゃ表情豊かに踊ってて良かったから。


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