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マーガリンで持続可能な世界を目指す

ミヨシ油脂では、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された2016年から2030年までの国際目標「SDGs」に関連づけた7つの目標を軸に、環境問題・社会問題などの解決に寄与する様々な取り組みを実践している。

なかでも特に注力しているのが、トランス脂肪酸の低減化。「すべての人に健康と福祉を」というSDGsのゴールに対し、彼らは「2030年までに全製品のトランス脂肪酸含有量を1%未満にする」というマーガリン事業に携わる企業ならではの目標を掲げた。

SDGsとマーガリン

脂質を構成する脂肪酸の一種であるトランス脂肪酸は、主にマーガリンやショートニングの製造時に液状の植物油を固体や半固体にする工程で生成される。過剰摂取すると心筋梗塞などの冠動脈疾患を増加させる可能性が高いとされ、WHOでは健康への観点からトランス脂肪酸の摂取量を「総エネルギー摂取量の1%未満」に留めることを推奨してきた。

「総エネルギー摂取量の1%未満」を日本人の生活に置き換えた場合、1日あたりの摂取量目安は2g以下に相当する。2gがどのくらいかと言えば、6枚切りの食パン1枚あたりに含まれるトランス脂肪酸が0.0187g、牛乳200mlあたり0.178g、バターひとかけら(10g)あたり0.19gなど、日々の生活で口にする量からイメージしてみると捉えやすいだろう。(データ元:ミヨシ油脂「マーガリンあんしんBOOK」)

そもそも、日本人のトランス脂肪酸平均摂取量は世界的に見てもごく僅かだ。数値的にもWHOが定義する摂取量の目安を大きく下回る0.3%程度で、健康を害するレベルには達していない。

ではなぜこれほどまでに良くないイメージがつきまとうのか。それは、アメリカやEUなどの含有量規制や表示義務に関するニュースの影響が大きいとされる。海外の動きにあわせて日本でも表示に関する議論が起こり始め、食品安全委員会が国民の健康影響を調査するなど、トランス脂肪酸に関する話題が事あるごとに取り上げられるようになった。その結果「トランス脂肪酸=マーガリンは悪いもの」というイメージが深く定着してしまったのだ。

トランス脂肪酸は10年で10分の1に。

こびりついたマイナスイメージを払拭すべく、油脂メーカー各社ではその後長きにわたりトランス脂肪酸の低減化に努めてきた。

ミヨシ油脂でも10年以上前から積極的な取り組みが続けられており、2020年時点で全製品平均のトランス脂肪酸含有量は約1.9%(代表製品「ミヨシマーガリンLT」のトランス脂肪酸含有量は0.91%)。取り組みが始まる以前と比較するとその量は1/10程度にまで下がっている。

「マーガリンのトランス脂肪酸含有量は、今やバターの約半分にまで低減されました。ですが私たちがSDGsの目標とする数値まではまだもう少し。より多くの人に選んでもらい、人々の健康的な生活の確保に貢献できる製品を実現できるようチャレンジを続けます」。

そう語るのはミヨシ油脂の代表取締役社長兼CEO、三木逸郎さんだ。トランス脂肪酸低減化の取り組み。そんな観点から、ミヨシ油脂はマーガリンの未来を切り開いている。


ミヨシ油脂

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