2023.07.15【国民栄誉賞作曲家次男・服部吉次氏らの会見を全公開】ジャニー喜多川氏の性加害の原点／70年前、小２の子供に何をしたのか＜ジャニーズ事務所問題を追う＞尾形聡彦×望月衣塑子
服部吉次さん談
【被害について】
ジャニー喜多川氏、服部家には大体土日にやってくる。翌日が休日なので。パンツの中に手を入れて局部を触ってくる。口を使ってオーラルセックスをしてくる。小1のときに知り合ったが、性加害については当時小2だったかもしれない。
後ろに関しては、無理矢理入ってこようとするので、服部さんが抵抗するので途中で止める。ジャニー喜多川氏は自分で自身を慰める行為をしていた。その後、服部さんの身体の濡れた部分をティッシュで拭き取ってくる。翌日、ジャニー喜多川氏は出かけたが、服部さんは5つ離れた姉と話す。
吉次さん「マッサージは気持ち良かったんだ。でもおちんちんも触ってくるんだ。おちんちんって汚いだろ？」姉に「そんな気持ち悪い話やめてよ」と言われ、他の兄弟両親にも話せなかった。
【被害を公表した理由は】
元ジャニーズJr.の3人が児童虐待法の改正について署名を提出していた。これを見て新しい展開になるかもしれないと思った。1999年の文藝春秋のジャニーズキャンペーンについては関心を持っていなかった、その前後での告発はあったそれについても同様。
ジャニーズvs文春裁判の喜多村弁護士の動画を見たり勉強した。そして、発言する気になった。フラワーデモに服部さんと奥様で参加、ただ「あなたも話す？」と奥様に言われたときに、返事ができなくてスルーした。そのとき発言できなかったことに後からすごく後悔した。
発言しなかった機会が積み重なっていく。ジャニー喜多川氏の性犯罪に深く関わったことはどうなんだろう？日刊ゲンダイの記者に話すことを決意。
【恩人の子息になぜ手を出したのか？】
朝鮮戦争のPTSDが原因なのではないか。相当な暴力を受けたに違いない。日系2世への差別もあったのでは(服部さんの推測)笠置シヅ子と服部良一がアメリカへ来た時には阿修羅のごとくメリーとジャニーが裏方として動き回っていた。ふたりの絆はすごく深かった。
(服部さんの想像だが)朝鮮戦争でPTSDになる前に、太平洋戦争が始まったことで、生まれた時から殆どサンフランシスコで育ってきたのに、敵国の人間になった。所謂、祖国を失った漂流民に。さらに、ほぼ同時期に母親を亡くし、二重の屈折した感情を抱えながら少年期を過ごしたのでは？
ネイティブな日本人がやってきて、敗戦直後に関わらず服部良一が培った欧米のリズムを取り入れた音楽、日本人がこんなに頑張ってるんだと力を得たのではないか、印象に残ったのでは。
服部家は吉祥寺から新宿の若松町の家に引っ越した。引越し後来たタイミングとしては、朝鮮戦争が終わった後ではないか。朝鮮戦争が終わって帰ってきたジャニー喜多川氏は雰囲気が変わった。
【その後のジャニーズ事務所の発展について】
服部家にあまり出入りしなくなり、ジャニーズ少年野球団が発足。その中でも性加害は行われてきたと思う。ウエストサイドストーリーを観て、ジャニーズ事務所ができた。その時期、服部さんへの興味が無くなってきた。
ジャニー喜多川氏は合理的に処理する、二重国籍であることも特権的に利用していた。軽井沢でやった乱行パーティーができる、やりたいショーもできる。然もありなん、ジャニー喜多川氏の父親のように興行をやったりそれも地肉になっている。天才であると言うのも自由だが、悪いことは悪い。
伸びないままやっているから、段々ジャニー喜多川氏の仕事は面白くなくなっていった。甘えた芸能界の中で才能が潰れてしまっている。そして性加害も止めなかった。それは演劇の本来の姿ではない。フィクションを考えれば考えるほど、人間の本質に気付くはず。日本の芸能界の体質がそうだったのでは。
【芸能界、テレビ局は共犯者である】
長い間積み重ねてきたジャパンポップスをああいった形にしてしまった、その責任についてもっと個人で考えてほしい。ディレクターもプロデューサーも。
芸能界全体として深刻に考えてほしい。犯罪の手助けだけでなく、クオリティを落としてしまっている。K-POPに負けるのは当たり前、必死になってジャニーズ事務所の研究分析をして作り上げてきた。真っ当な芸能界であってほしい。視聴者の声を聞く、音楽的におかしいことも正していく。
【自分に起こったことをどう受け止めたか】
暴力を受けたという気はしなかった。気持ちが良いオーラルセックス(飴)だけだったから。期間は2年半、被害は100回程度。
松﨑基泰さん談
【被害について】
小1の頃から服部家にお邪魔するように。一家団欒の食事に参加する。テレビ中継を見ていた矢先に、視線を感じたら知らない人がいた。ずっと私の顔を見つめていたのがジャニー喜多川氏との最初の出会い。なぜ顔を見てくるんだろうと思った。
小2、服部家から帰宅する際車でジャニー喜多川氏が送ってくれるように。頻度は週に数回、お土産をその都度渡してくれる。車の送りの途中、ジャニー喜多川氏から被害にも遭った。一緒に映画を観ている最中、ジャニー喜多川氏の手がセーターの中に入ってきた。怖さと人に言えない気持ちになった。
【軽井沢での事件】
服部家の別荘に泊まる、アイススケートをしに行こうというキッカケ。寝ている時身体の上に重みを感じ目が覚めた、行為の寸前のところで松﨑さんは泣き出してしまい、ジャニー何してるの？と電気を付けたことで未遂に終わった。なんでこんなことするんだろう、7,8歳には分からない。
被害については鮮明な記憶がある。俺はどうなっちゃうんだろう、でも人に言えない。誰かに言うべきだったのかとずっと思い悩んでいた。ジャニー喜多川氏は仕事をしながらも犯行を行なっているのかなと思ってはいた。でも仕事の忙しさから訴えることはできなかった。だが、当然許される話ではない。
(松﨑さんの推測)ジャニー喜多川氏は病気なのではないか？育った環境等や戦争体験もあったが、持って生まれたものもあるのではないか？ ジャニーズ野球少年団に1年半ほど入っていたが、離れた。事務所にいる以上下手したら30%ぐらいは被害に遭っているのでは？それはとんでもない話。今度国連が乗り込んでくる、是非全部綺麗に洗い流してもらいたいと思っている。
【軽井沢で隣のコテージの女性に指摘されたとき、ジャニー喜多川氏はどういう態度を取っていたか？】
彼女は電気を付けてジャニー喜多川氏はあくまで「何もしていない」と否定。ジャニー喜多川氏はズボンを履いていたが、松﨑さんはズボンを下ろされたままだった。恐怖で泣きじゃくっていた。
服部吉次さん談
【PTSDの症状について】
幼年時代に妹が1歳半で亡くなりそれがキッカケとなり、悪夢をたびたび見ていた。それは段々薄らいでいたが、悪夢の再発を警戒すると、出てくる。自分がこうなったら嫌だなという気配を感じる夢を見て起きてしまうことは割とあった。PTSDについては治る病気だと思う。
ただし、従軍した人に関したしては保証が少ないと思う。ジャニーズ事務所の件も、政府が入らないといけない。テレビ局の利権はものすごいから….。政府は犯罪は犯罪として、法整備に取り組むべき。現行法でもできると言うが、告発しない人が罪というのはおかしい。女性なんてもっと酷いと思う。
【ジャニー喜多川氏への感情・社会としてジャニー喜多川氏の問題にどう決着すべきか】
服部さん：亡くなった人でも遺産から払うぐらいのことをやらなければ、解決しない。そういうことまでやらないと、人の欲望は抑えられないのでは。青年男子と女児は一緒に寝かさない。少年も同じように守ってほしい。
(ジャニー喜多川氏は)非常識で子供のまま、しかも子供のままでいいと思っている。子供への加害行為を誤魔化す、誤魔化すことへ良心は痛まないのか？と不思議に思う。少年のように振る舞う。
松﨑さん：怒りはものすごいあったが、70数年前の話なので、今になって話すという気持ちは実はなかった。これほどまでに世の中は変わってきて、服部さんに共感して、芸能界や一般の世間でもパワハラセクハラ等含めて人間としてどう生きるかをジャニー喜多川氏の件もにだけに止まらず、皆が考えるべき。
【ジャニーズとの仕事】
兄からジャニー喜多川氏の仕事を紹介してくれた。ジャニー喜多川氏の仕事に出演しました。少年隊が出ていた舞台、錦織が仲良くなると軽く口を叩くようになる。中日、慰労会に出ると「ジャニーさんいるから寝られないよな」と冗談を言う。
東山について、非常に攻撃的な性格で後輩に対してすごく厳しい。「お前おちんちん触らせろよ」のような冗談は罷り通っている。ジャニーズ事務所というところは、先輩達がそういった振る舞いをする。そういう風土がこの件を有耶無耶にすれば、野放しになり被害は増える。
【ジャニーズ被害者の会について】
服部さん:この記者会見がひと段落したので、向こうから声をかけてくれないかなと思っている。運動を作っていくことにやぶさかではないので、サポートしたいし、彼らと話をしたい。 ジュリー氏について、彼女の巧妙さだと思います。「知らないわけがない」
メリー氏については、ジャニー氏よりも強かであった。
【山下達郎発言について】
服部さん:山下達郎は嫌いじゃなかったが、一連の発言にはそう言ってしまうことで思い込もうとしているのかな？というぐらい。普通に考えたら、あり得ない。才能があるから何をしてもいい、これはアングラの世界でもある。そんなことは通用しない。
松﨑さん:素晴らしい音楽も作る、山下達郎楽曲はアメリカ国内で広めているぐらい。ただ、彼がこういった発言をしたことは、常識を持った人間が発言をするなら、あり得ない。公人であるという意識が薄いのでは。言わなくてもいいことまで言ってしまう、そんな風潮が蔓延っているのではないか？
◼︎服部吉次さん 生年月日は1944年11月29日 肩書きは俳優
◼︎松﨑基泰さん 生年月日は1944年3月26日
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