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おにぎり

その日私は、暑さや色々で少し疲れていて
職場から寮へ帰る道の途中、なんか今日ダメだ〜とつぶやいた

その日の夕方

自分のを作るついでに作ってくれたおにぎりを、キッチンに3つ置いておいたよ、良かったら食べてね、海苔はこの引き出しにあるよ、というメッセージが届いた

そのメッセージを見た瞬間、とても温かい、幸せな気持ちになった。

下に降りると、美味しそうな五穀米?雑穀米?のおにぎりがお皿に3つラップをかけて並べられてあって、
また嬉しくなった。

自分の部屋に持ってあがって一口齧ると、そのおにぎりは本当に本当に、本当に美味しかった。
1人で目を閉じて、美味し〜〜の顔をしてしまったくらい。
しっかり握られているけどほわっとしていて、塩加減も絶妙で、中に梅が入った、薄紫色の、とっても美味しい、やさしいおにぎり。

彼女からは、思えば他にも色々な食べ物を共有してもらっている。主にはフルーツ。
彼女にもらって、生まれて初めてドラゴンフルーツも食べた。
見た目の派手さによらず、薄いキウイのような、ナチュラルで素朴な味に驚き、癒された。

初出勤の帰りに2人で行った海では、海辺でマンゴーを丸ごと齧って食べた。
ウェルカムマンゴーだね〜と横で笑ってくれる彼女と海を見ながらかぶりついたマンゴーからは幸せと太陽の味がするようで、心の底から美味しい。と思った

他にも梨木やドラゴンフルーツをキッチンで一緒に齧ったり、冷蔵庫に入れておいてもらった分を、疲れた日のご褒美に食べたりしている。

とてもとてもナチュラルで、まるで自然の一部のような温かさと優しさ、穏やかさを感じる綺麗な彼女が共有してくれる食べ物もまた、いつもナチュラルでみずみずしい。


食べるものは人の身体だけでなく心や思考も創るのだなとぼんやり体感。

忘れたくない記憶の記録。


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