真夜中のファミレス談義

深夜のテンションで、「面白い」×「為になる」話題を、カジュアルに語りたい。 そんな想い…

真夜中のファミレス談義

深夜のテンションで、「面白い」×「為になる」話題を、カジュアルに語りたい。 そんな想いで、体系的に情報を網羅した“教科書”や、明確な目的をもった“提案資料”からは離れた、ラフなスタイルで書き連ねていきます。

最近の記事

マイナス金利解除って何ですか?

2024年3月19日に、日本の金融政策について、大きな出来事が起こりました。 日銀によるマイナス金利解除の発表。事実上の利上げです。 また、政策金利が「政策金利残高への付利金利」から「無担保コールレート翌日物」に戻りました。 この発表の2日後には、無担保コール翌日物金利が8年ぶりにマイナス圏から脱しました。 どうやら預金金利や、住宅ローン金利など、わたしたちの生活に影響するようです。 今回は、その仕組みについて、書き留めておきます。 ■マイナス金利解除は、短期金利につ

    • 金融政策(下)

      前回は、金融政策のしくみを説明しました☟ https://note.com/orca0_0/n/n32fc78a29091 今回は、米国の金融政策に関して、実際のデータを眺めていきます。 ■政策(FFレート)の動き 【図表1】のグラフは、政策金利であるFFレートですが、過去20年間で0.05%〜5.33%を推移しています。 ざっくりと、FFレートの動きによって、緩和と引き締めのフェーズを分けてみました。 引き締めが顕著になった時期には、水色にマーキングしてあります。

      • レポ市場(下)

        以下のつづきです ☟ 政策ツールとしてのレポ レポ取引は、中央銀行による金融政策にも活用されています。 レポは民間銀行の準備残高の供給を一時的に増加させます。 例えば、2019年9月中旬に短期金融市場でのパニックが起きたときは、10年ぶりのレポ・ファシリティによって、ニューヨーク連銀が大量の資金供給を行いました。 当時、翌日物レポ金利が一時的に10%まで急騰しました。(金利上昇の原因については、『米国の金利急騰とFRBの負債構造』を参照されたい。) 資金を借りたい金融

        • 金融政策(上)

          経済ニュースを理解する上で、金融の知識は欠かせません。 金融政策の大枠をとらえるために、以下を記しておきます。 ※米国の話がメインです。 ■金融政策とは 金融政策とは一般に、以下のような定義がされています。 ちなみに、米国の中央銀行であるFRBには「物価安定」に加えて「雇用の最大化」という2つの使命(Dual Mandate)が課せられています。 かつて物価を安定させるのに操作すべきなのは「金利」か「通貨供給量」か、という論争がありました。 今日ではどちらも重要とされ

          レポ市場(上)

          「レポ市場」ってご存じですか? レポ市場は短期金融市場の中でもウェイトが大きいのですが、マスメディアでの露出は少なく、世間の認知度は低いと思います。 株式市場のように個人で参加することはないため、直接的に関係することはありません。 しかし、ここでやり取りされているお金の貸し借りや、その金利が金融市場において重要なのだそう。 1日の取引量が最大の市場は、ニューヨーク株式市場ではなく、米国のレポ市場だという説もあるほどです。 とくに2008年の世界金融危機や、2019年の短