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おすすめ本紹介 「黒野葉月は鳥籠で眠らない」(織守きょうや/双葉社)

教え子の女子高生への淫行容疑で家庭教師の男が逮捕された。
その弁護人になった木村龍一は、非協力的な被疑者に戸惑うばかり。
だが、不起訴を望む被害者の黒野葉月が木村のもとを訪れ、法に則った驚くべき切り札で事件をひっくり返してしまう。
新米弁護士の木村が先輩の高塚と共に難儀な依頼を解決。
鮮やかなどんでん返しと感動の結末が待ち受ける連作短篇「木村&高塚弁護士」シリーズ第一弾。
 

 
いわゆる、「リーガルミステリ」というジャンルに属する短編集です。
店主は、このリーガルミステリが非常に好きなのですが、読んでみて結構がっかりすることが多いのですよね。
リーガルミステリと銘打たれている作品の多くは、ただ単に「法曹関係者が主人公で事件を解決する」というだけのミステリなんですよ。
主人公の職業を刑事に置きかけてもストーリーが十分成立してしまう感じ。
っていうかむしろ、そこまで捜査とかするんなら、裁判官とか弁護士じゃなくて刑事を主人公にしてよと言いたいくらいです。
(もちろん、それはそれでつまらないわけではなく、結構面白く読んではいるのですが)
 
本作はそういう意味において、絶対的、純潔の「リーガルミステリ」です。
リーガルミステリ好きには自信を持っておすすめできる作品集。
ぜひ、読んでみて欲しいです。


黒野葉月は鳥籠で眠らない 店頭POP

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