風邪

“こんなご時世”だから、咳やクシャミのひとつも出来やしない。東洋医学では、風邪を引いたらラッキーという考えがあるらしい。病は悪であるから、一刻も早く症状を消そうと躍起になって、病院や薬局へ駆け込む。こんな光景が当たり前になっている。

ウイルスが原因だとか、細菌が原因だとか、そういう難しいのは要らない。ただ身体のやりたい事に任せれば良い。食欲が無ければ食べなければ良い。寝たければ寝る。病を癒すのは医師でも薬でも無く、自分自身だ。上手に風邪を引けるようになると、健康のバランスをとってくれる。

風邪は治すべき、抑えるべきものではなく、経過するものである。そして風邪が過ぎ去れば、身体の掃除が終わり、かえって健康になる。病とは身体の偏りから来るものである。風邪はその偏りを戻してくれるものであり、それを邪魔してはならない。偏りを正そうとせず、微生物の責任にしてはならない。

5月は風邪を引きやすい。春は色々な事が起こり力が入る、気が張っている時期。5月になると疲れも出てきて、力が抜けてくる。そんな時、ふと風邪を引く。

さて、こんなモチベーションで野口晴哉先生の「風邪の効用」を読もう。

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