無線機の長距離通信実験

無線機の長距離通信実験

 砂漠で打ち上げるロケットは高度4km程度まで到達するため、肉眼で追うのは困難。まっすぐ打ち上げても風で流されて、射場から3~5kmほど離れます。そのため、ロケットにGPSを搭載し、無線機でGPSの情報を射場に送信します。無線機の電波が遠くまで届くかどうかの実験を筑波山頂とその麓で行いました。

 実験を行ったのは2020年12月26日、天気は快晴でした。参加した5名のうち3名が山頂へ、2名が麓にいて山頂からの信号を受信します。山登り組はつつじが丘駐車場(標高529m)から、筑波山の女体山(標高877m)を目指して岩山を登ります。

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 そして午前11:00頃山頂に到着。人が少なくて受信機が見やすい場所を探し、送信機をセットしました。この実験で使ったのはEASEL社のLoraというものです。これは特定小電力無線機といって、無線の資格がなくても使えるものです。小電力といっても電波の到達距離は長く、EASEL社の仕様では見通しの良い場所で30km先まで到達することになっています。

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 一方麓組は山頂から5.8km離れた公園で受信します。写真のように女体山頂(右側)まで障害物はなく、問題なく受信できました。

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 続いて、受信機の場所を少しずつ変えていき、2回目は山頂から10.7km、3回目は約15km、4回目は20.1kmの場所で受信しました。2回目までは問題なく受信できましたが、3回目、4回目は信号がときどき途切れていました。これより先は実験をしていないですが、20km先まで信号が届くことがわかったので、我々のロケットに使う無線機としては十分です。しかし12月の筑波山は寒くて、待っていると凍えそうでした。

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民間でロケット開発を行うベンチャー企業です。現在は、アメリカのブラックロック砂漠で市販の固体燃料を使ったロケットの打ち上げと、液体窒素とお湯を使ったコールドエンジンという独自のエンジン開発を行っています。