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ネット記事がつまらなくなった理由

私はブログ開設から6年半記事を書き続けているが、欠かさずネットを見て感じるスタイルである。だからこそネットが今どんな状況なのかの変遷を見てきてけど、ここ最近のつまらなさは特筆すべきである。

どうつまらないかは主観的な話なので置いておくが、共感する方だけ読み進めて欲しい。

なぜつまらなくなったか。これは書き手の変質が大きい。書く人が学んだ。何か刺激的なことを書くと炎上する、と言う体験をした人が多くなった。故に、人々に隙が無くなってきた。隙が無い事でネタが無くなり、ネットは平穏だが退屈な場所となっている、と思う。皆が同じことを思い、考え、情報を共感するからネットは楽しい場所になるのであり、誰もが隙を見せなければ話す話題もなくなる。

テレビ番組も似た性質にあり、尖った表現は本当にできなくなった。どうでもいいことをまるで価値のあるかのように大げさに表現することばかりだ。コンプライアンスの塊でテレビはつまらなくなったというが、これはネットも同じである。

もともとネット自体はITリテラシーの高い人しかつなげないところから始まっていたので、世間一般とは少し離れたところにあり、世間を冷笑しながら文化を育むという位置にあった。そこにiモードがやってきて大衆をインターネットにまずつなげ、次にADSL、そして光回線が降りてきて普及が加速した。ダメ押しでiPhoneがやってきて、インターネットの大衆化は完了した。

大衆化して10年ぐらいは、ネットでやらかす人々が続出し、それが社会問題にもなった。毎日のように、リテラシーのない人々が何らかのネタを提供し、それをまたリテラシーのある人が面白おかしく茶化す、という状況が続いたが、どうやら世代が入れ替わった。わざわざ自分から炎上に巻き込まれる人は居ない。むしろ炎上したくてたまらない逆張りをする人だけが残った。なお、誰もが思っていると思うが、自分から炎上を仕掛けているコンテンツそのものは面白くはないので、私は目を遠ざけている。だから今日もネットは平和で、そしてつまらない。ここには昔のネット民はいない、もしくはいるかもしれないがもはや少数派である。

それに加えて、自動化された文をAIが大量に排出する仕組みが登場し、有用な情報に人々がたどり着きにくくなった。もし、無料で価値のある情報を出して見るや否や、AIがパクって自分のオリジナルかのように発表してしまうのである。検索エンジンはどこがオリジナルか見抜きにくくなり、送客ができなくなってしまう始末。これでは誰も、情報を発表するモチベーションを持たなくなる。Web広告による収入も激減するとともに、Web広告がサイトを汚すような表現を是としてしまったので、もはや打つ手なし、誰も有用な情報をネットに晒さなくなってしまった。

では、ネットはもう終わりか、というとそうでもない。無料で有用な情報を受け取れる時代が終わっただけで、手に入れるには工夫をすればいいだけである。私のメンバーシップもそうだが、人間が面白いと思ったことを表現し続ける、と言う活動はまだネットに存在する。主体的に面白そうなコンテンツを探しそして楽しむ。テレビ番組を流しっぱなしにして情報を受け取るだけ、みたいな態度でネットを見ても、今後どんどんつまらなくなるのは必至であるから。だから、見つけて欲しい。面白さはどこかにいつも隠れていて、探す人にだけ与えられるようになる。

マスメディアも、ネットで人を惹きつける関係の記事を最近出さなくなったのも、出稿するだけ損だからなのであろう。Web広告が機能しなければ彼らのモチベーションはだだ下がる。これは私も同様だったのですぐnoteに移ったが、手遅れになる前に動いてよかった、と思っている。

歴史を振り返ると、文豪・文壇と呼ばれた人たちは、自分で雑誌を作っては売っていた。今のネットに置いても同様の活動が今後盛んになると思う。あまりにも無料ネットにはノイズしかなくなってしまったので、私は価値がある、と個人が主張する時代になってくる。その一旦を担えるかはわからないが、今後も面白いこと、をネットで書き続けたいと思うのである。

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