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滞在体験「軽井沢キッズケアラボ」とは?


1.きっかけは、誰もが憧れるリゾートをつくりたい

 医療的ケアが必要な子ども達は、重い障害や病気により、生まれた時から入退院を繰り返すことが多く、「行き先で体調が変化したら…」「普段と違う環境で何かあったら…」そんな不安を抱いているご家族も多くいます。そのため、家族で外出することや、旅行に行くことなど、なかなか家族で楽しむ時間を持ちにくい、友達と遊ぶ機会が少ないまま過ごしている、という現状があります。軽井沢キッズケアラボは医療的ケアが必要な子ども達とその家族にとっての癒し、憧れ、想い出、となるような非日常。そんな意味でのリゾートをつくりたいと2015年に生まれました。「病院以外の外出は初めて」という子ども達とご家族も旅行に行き、それぞれに楽しめる機会を提供したい。そんな思いから試行錯誤し、この活動をスタートしています。活動拠点は長野県軽井沢町。ここは【屋根のない病院】と呼ばれるほどに快適な気候で、子ども達も快適で過ごしやすい場所ではないかと考えたからです。

軽井沢の小道をみんなでお散歩。自然とゆったりとした時間が流れる。

2.軽井沢を安心して満喫できるサポートや楽しみを提供

 2015年から2019年の5年間と2022年において、一時的な滞在拠点を開設し、その間、全国から軽井沢に遊びに来ている重い障害や医療的ケアのあるお子さんとその家族が利用できる場所として活動を続けてきました。
観光中のお子さんと家族がひと休みできる場所としてだけでなく、お子さんを一時的に私たちが預かって、ご夫婦やきょうだい児との時間を満喫するための利用もできました。時には体調や状態に合わせた医療的サポートや宿泊場所のコーディネートも行い、滞在中も安心して軽井沢を楽しめるようなサポートを続けてきました。
 さらに開設期間中には、さまざまなイベントを企画。軽井沢観光をはじめ、創作活動や乗馬体験、熱気球搭乗体験など、軽井沢の自然を満喫できる体験を子ども達と楽しんできました。また、「キッズケアサミット」と称し、先進的な取り組み事例の紹介、ゲスト講演・シンポジウムを開催し、子どもたちと家族の交流だけでなく、多くの方々に子どもたちのことを理解していただけるような機会もつくっています。

3.これまで、たくさんの子どもたちとボランティアが参加しています

■参加実績(医療的ケア児利用延べ数)
・2015年:61人(開設日数22日)
・2016年:148人(開設日数25日)
・2017年:122人(開設日数22日)
・2018年:108人(開設日数27日)
・2019年:112人(開設日数32日)
■参加いただいた方々の声
・多くの方々の温かいサポートに支えられ、家族と暮らす日々では体験できない思い出をたくさんつくることができました。(2015年 参加家族)
・呼吸器や医療機器を持ってずっと旅行に行けなかったけど、家族で参加した際に「ちょっと頑張ったら行けるんだ!」って分かりました。(2018年 参加家族)
・仕事の都合で子どものみを参加させましたが、家族と離れてもとても楽しそうに過ごしている、そんな娘をすごいと思いました。また親がいなくても自分で身の回りのことをして、体調管理ができていたことも知りました。日々の暮らしでは気づかなかった子どもの成長を感じました。(2018年 参加家族)

 ■参加実績(ボランティア数)
・2015年:76人
・2016年:54人
・2017年:79人
・2018年:80人
・2019年:68人
この活動にあたり、全国からたくさんのボランティアも集まりました。医療関係者をはじめ、子ども達と一緒に活動をしたいとアーティストや学生、軽井沢の地元の方々にもご協力いただきました。
■参加した関係者の声
・彼らの日常的あるいは非日常的な生活の質にも目を向けることで、人々の幸せの実現に取り組もうとしている「チーム」としてのキッズケアラボの姿や魅力が強く伝わってきました。(2019年 参加学生)
・子ども達の限界を決めているのは自分たちだとすごく感じる時間でした。それは子ども、障害児、高齢者関係なく、全てにおいて同じだなと感じました。(2018年 参加医療関係者)
・気球に興奮し、みんなで遊んで楽しかったなーと思います。私がいる地元の子供たちも参加できるような繋がりをつくれたら、と強く思いました。(2018年 参加医療関係者)

4.たくさんの方々のご支援、ありがとうございます!

 過去5回の開催は、クラウドファンディングで多くのご支援をいただき、活動につなげています。ご支援いただいた皆様、温かい応援を本当にありがとうございました。
■支援者実績(クラウドファンディングによる)
・2015年:146人、支援総額 2,718,000円
・2017年:159人、支援総額 3,189,000円
・2018年:113人、支援総額 3,194,500円
・2019年:115人、支援総額 2,878,000円
・2022年:263人、支援総額 4,053,000円


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