郵便物の紛失

ケアマネの知恵袋
「郵便物の紛失」

ケアマネジャーをしていると、認知症介護をするご家族から「郵便物を紛失してしまう」という相談を時々受けます。
認知症の高齢者と言っても比較的症状が軽い方、
日中一人で留守番ができるような方に多くみられる相談です。

大切な郵便物がどこにもないため、家族が聞くと「知らない見てない」の一点張り。紛失しないように家族は様々な工夫をするのですが、なかなかうまくいきません。

あるお宅では郵便受けを鍵がかかるものに新しく変え、受け口も手が入らないよう狭いものにしたにも関わらず、やっぱり郵便物が紛失するため、
家族は「いったいどうして??絶対に手が入るはずない!」とこっそり様子を観察したそう。
すると衝撃の事実が・・・

なんと!
受け口から菜箸を突っ込んで器用に郵便物を取り出しているではありませんか!!

その執念に家族は愕然としたそう…

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そんな時、一緒に頭をひねってうまくいったアイデアを紹介します。


それは、今まであったポストはそのままにして
「新しいポストを全く違う場所に設置する」というもの。
一見ポストに見えないようなオシャレなものに変えると、案外それをポストと認識せず、古いポストを毎日の習慣で確認します。
あとは郵便配達の方に、古いポストには絶対に入れないでください!とお願いして、新しいポストに郵便を届けてもらうだけ。
郵便以外のチラシや広告は古いポストに届きますが、紛失しても問題ないのでご家族の心配も減って一件落着です。

「ポストの郵便物を確認する」という本人の習慣を奪わないことが、うまくいった秘訣だったのかもしれませんね。

===================================
「ケアマネの知恵袋」では、
専門職としての経験談を交えながら、
認知症介護に関わるちょっとした知識や解決方法をご紹介していきます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?