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仮面ライダーとしては満点、映画としては85点

ネタバレ及び批評が入っているので苦手な方
視聴のまだの方はお控えください








結論から仮面ライダー好き、庵野監督作品好きの自分の意見としてはシンシリーズの初代リスペクトとそれを現代風に合わせた設定とストーリーは最高しかし、アクション映画として見ると微妙すぎるです。

自分はネタバレ見たくない作品は基本公開日に観に行きます、なので感想等を見るのは基本見終わった後になりますが、面白いことにTwitterで庵野と検索をかけるとシン・仮面ライダーの感想ツイートが多くヒットします。それくらい自分も他の見た人も庵野秀明色を感じたでしょう、シンシリーズも3作品目になると多少類似してる部分が出てきても監督色と納得できる部分もありますが、今回はあまりにもあまりにもです。シン・ウルトラマンと同じキャストに戦闘シーン更にはシン・ゴジラからも、スターシステム使うのはやすぎひん?

シン・ゴジラ、シン・ウルトラマンはどちらかというと会議シーンや作戦室でのシーンが多めです、そこが子供向けから大人向け、庵野が書きたかった特撮だと感じます、しかし今作のシン・仮面ライダーは会話シーンはほぼ存在しません、明確には会話は存在しますが日常会話はほぼなしというくらいです。庵野秀悪ワールドの会話しかありません、流石に違和感あるなーとは感じます、前作前々作みたいにユーモアある会話が欲しかったといえば欲しかったです、でもそれだと仮面ライダーにはふさわしくないと考えたのでしょう、この作品色々思う所は沢山あります、でも仮面ライダーの設定を考えればこうなるのも納得がいくんです。



初代仮面ライダーの設定としては、悪の組織ショッカーに改造人間にされた主人公が、悪の組織から逃げ出してショッカーと戦う、これは正当に受け継いでましたね、博士に娘がいるという設定が付け加えられましたが、何より仮面の目ラインの意味と仮面付けた状態で泣きのシーン入れて仮面外して泣く涙ラインを上手く使ったシーンは感銘を受けました。ショッカーの存在意義も多少変わってましたね、正義の反対派悪ではなくもう1つの正義というのが強く印象に受けました。ショッカー首相がAIっていうのも今っぽいですよね、ちゃんとネットからの攻撃防ぐためにクローズネットワークっていうツッコミできないような設定も用意周到です。最後まで戦わないのがちょいと残念ですけどね、設定結構しっかりしてたしケイとかとどう戦うのか楽しみにしてたのに、調べてみたら「真の安らぎはこの世になく -シン・仮面ライダー SHOCKER SIDE-」というのがあるらしいので、そこで多少は保管してくれるんでしょう



ここまで見れば文句なしの最高の作品に見えます、しかしそうはならなかった、その理由の1つはアクションシーンです。これは昔の特撮を再現したいが故なのか、とにかく見にくい、主観で戦うシーンは1回観ただけじゃ何してるかわかりにく、これがいいという人もいるでしょ、でもやっぱ見て分かりやすく派手な戦闘シーンは欲しいです。

1号2号ライダーの戦闘シーンなんて、それシン・ウルトラマンでみたぞ、もっとカメラ寄せろよと思いました。またクローンライダーとの戦闘シーンは暗すぎて何やってるかまーーじでわからない、ここら辺も設定を重視してるから納得はしてるんです。1号2号ライダーとの戦闘シーンは1号は風の力をそのまま力に変換できるんで飛びながら風を受けて空中戦することで、周りに被害を与えない、自分のフィールドで戦えます。クローンライダーのところバッタは夜行性ですから、暗闇で戦うというのは生物の性質を理解した戦闘シーンだと思います。納得はできます、でも見ずらいものは見ずらい、もう少しどうにかならなかったのかと思ってしまうのが正直な感想です。
逆に蜂オーグとの戦闘シーンは最高でした、仮面ライダーで刀使った戦闘シーンが見れるとは思いませんでしたし、動きも他と比べると圧倒的に見やすいし迫力もある、あと個人的に感動したシーンは刀に付いた血を刀振らずに肘まげて拭くところです。このシーン見た時に心の中で叫びました。
「そうだよ!!刀は振っても血は落ちないから、現実的に考えれば肘で服か敵の服で拭くのは一番なんだよやりやがった、細かいオタクが見て指摘するところを完璧にこなした!!」と本当に仮面ライダーの映画として見ると満点なんですよ、初代仮面ライダーを今映画にしようとするなら、この形になるを体験したそのレベルで出来がいいんです。




あと一文字隼人が一文字すぎた、庵野ワールド全開過ぎて、感情が皆表情に出ない、それこそ泣くシーン以外は、声での表現は細かい震え方とかでしかわからないレベルですが、一文字出た時は、流れ変わりました、戦闘中無言で殴りあってたライダーが一文字の2号ライダーのおかげで喋るは喋る今まで喋らなか分全部喋る、決め台詞も性格も一文字だなとこれには笑顔です。


最後に、アクションシーンと庵野ワールドがあまりにも全開過ぎる、線路のシーンとか蝶オーグの野望とか主人公と蝶オーグの境遇があまりにもエヴァすぎた、庵野秀明の中で、世界平和は体の喪失と魂の救済のが痛いほど分かる、人類補完計画したいんでしょ、後は期待しすぎたというのもあると思います。シン・ウルトラマンの出来が良すぎたがゆえに、藤岡弘出ると思いましたもん、正直庵野はやらなそうだけどファンに向けてやってくれると期待してたけどしませんでした、ある意味期待通りの庵野。
シン・ウルトラマンでゾーフィ、ゾフィーネタ拾ってくれたからショッカーライダー出てくると思ってました、そしたら0号ライダー出てきましたし、カラーリングが蝶をモチーフにしてるから青なんですけど、マフラーは白、え!?1型とV3の合体ライダーじゃんと思いました。庵野がゼロワンの劇場版まで情報入れてるかは知りませんが、仮面ライダー見てる自分からすると合わせ技に見えてしまった、マフラーの色的にV3モチーフでしょうけど。




PS
個人的に好きな怪人のガラガランダーガラガラヘビのオーグでなかったのがね、我儘です。

サインレアカード当たって大満足でした。


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