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紅谷は“こどもホスピス”の設立に反対です。 そして…、こどもホスピスを創りたいとも思っています。

紅谷は“こどもホスピス”の設立に反対です。

「こども」「ホスピス」という誰かと誰かを分けようとする言葉が二つも入っているから、です。

病気や障害を持つ子と出会った時…
可哀想、なんとかしてあげたい(自分たちと違う)
と思う人は、彼ら彼女らが過ごせる特別な場所を作ろうとする。

この子らが繋ぐ強さや優しさをもっと繋げたい(自分たちもおんなじ)
と思う人は、彼ら彼女らと過ごせるあたりまえの街を創ろうとする。


親や医療者は、元々の子どもとの関係性から前者になりやすい(親と子、医療者と患者)
後者の関係性になれる人たちと、子どもたちがつながれることが大事。
その「つながる力」を過小評価されてしまうところが、重い病気を持つ子の「障害」への入り口。
ホントはムッチャ強いんですぜ、この子ら(ニヤリ)。

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お正月の親戚の集まりに、赤ちゃんが一人加わった瞬間、雰囲気が変わるじゃないですか。幸せな気持ちになるじゃないですか。
弱っちくて、気が利いた一言も言わない。なのにあいつは、皆を幸せにする。
それが、こどものエネルギーであり、強さです。


自分で飯が食えて、ウンチができる。そんな強さを得た大人が、
大人になる過程で代わりに失う強さ、を彼女ら彼らは持っているんです。


大林宣彦さんの映画でこんなセリフがあります。

「子どもは何故小さいか、知っておるか?
それはの…大地に近うて、自然の声がよく聞こえるようにじゃ。そして自然と交わした約束をどれだけ守っておるか、それを試されるために大人になって、大きくなって、地面から、どんどん離れていくのじゃ」
ー墨江少名彦(水の旅人)

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「こども」
誰もが経験したことある時間。そして、失った力。まずはそれに想いを馳せましょう、本当に大事なことは思い出せないことが多いのだけれど。

「ホスピス」
弱ったとき、死を突きつけられるとき。そう、あなたにもやってくるそのときに、あなたは何を考えるのでしょう。何に頼りたく、何を発揮したくなるでしょう。


深呼吸して、あなたの思考の中に、それらを配置してください。
思いを巡らせて、より広く大きなイメージにしましょう。

いっしょくたにしてぐちゃぐちゃにして、
かわいそう!とか、なんとかしたい!とか言わないで。


そして。


年齢とか、病気とか、症状とか、死にそうとか、
そんなものでは区切らない、わけない、
ややこしいものをイメージしませんか?
とてもふわっとした、居心地の良い、ややこしいものを。
シンプルでは決してないけれど、そんなややこしくて複雑でわかりにくくて愛らしい状況・・、それが、本当は必要なんじゃないでしょうか?

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辛いこと、辛かったこと。
それがなくなるときっと幸せになれそうな気がしますよね。
でも、なくならないんです、辛かったことは消えないんです。
少し先送りにできても辛さはまた必ずやってきます。
だったらいっそ、辛いこと、辛かったこと、を大事にしませんか?

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紅谷は…、こどもホスピスを創りたいと思っています。

こどもは強さの象徴で、
ホスピスは分けないことのシンボルだから。


それはきっと、「こども」なんてレッテルも、「末期」とか「医療的ケア」とかそんなラベルも関係ない。いろんな人が、ニコニコしている。そんな時空間です。

そんな時空間をぼくは、いつかつくりたいと思っています。

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