アンナチュラルとMIU404観たことない人が観た「ラストマイル」
商品の代わりに、段ボールを開けたら起動するヤバメの爆弾が届いてしまい、死傷者が相次いで物流現場が大混乱に陥る話。自分が商社に勤めているから、余暇で映画を観に行っているのに仕事がチラついてちょっと草だった。一緒に観に行った会社の同期も同じことを口にしていた。でも、物語としてずっとハラハラさせられてすげー面白かったなーと思う。
何より展開の移り変わりがすごい。すごすぎる。大体2時間半くらいの長い映画なんだけど、犯人と疑わしき人物がコロコロ変わったり、場面が切り替わったり、敵が味方になるアツい展開になったり、人間ドラマもあるし、どれが爆弾か分からなくてハラハラさせられるし、主人公達は爆弾を探したり爆弾魔を探したり末端の物流を止めたり上層部に掛け合ったり忙しいし、今考えたらよく2時間半に収めたなと思う。
何より出演してるキャスト陣が豪華すぎる。どうやら(家にTVがない自分でさえも知っている)アンナチュラルとMIU404の舞台と世界を共有しているらしく、それらの主要人物達が物語の主軸にふんわりと関わってくる。特に印象的だったのがMIU404の綾野剛だ。こんなにハチャメチャで天才肌系キャラだったんだ。。。ちょっと面白そう。
すごく好きなシーンがある。佐野は、勤めていた家電メーカーが倒産してしまい、今は配達員見習いとして、現配達員である父に同行して手伝いをしている。映画冒頭に、物を届けにきたものの人がおらず、しぶしぶ宅配BOXに商品を詰める佐野。そして映画の最終盤面で、その宅配BOXに置いた商品が、最後の爆弾であることを知る。父と一緒にその現場へ向かい、ちょうどその商品を開けようとしている家族と鉢合わせる。あと一歩及ばす爆弾が起動してしまうが、佐野は咄嗟に、近場にあったドラム式洗濯機に爆弾を閉じ込める。かなりの殺傷能力があるにも関わらず、洗濯機が壊れるだけで事なきを得た佐野。よくよく見てみると、その洗濯機こそが、佐野が勤めていた家電メーカーが出していた、品質はいいけど価格競争に負けて廃盤になった洗濯機だったのだ。自身が売っていた商品が今も使われていたことだったり、その商品に命を救ってもらうというちょっとできすぎだけど美しい因果に、少しウルっとさせられた。
映画を観るイベントが発生したら、基本アニメ映画を観ている。アニメ好きだし。TOHOシネマズのスケジュールを確認したら、観たい映画がなくて、しぶしぶ何年かぶりに実写の映画を観てみた。ら、超面白かったので、もうちょっと映画の観る範囲を広げてみてもいいなと思った。それで言うと、映画の予告で出ていた『六人の嘘つきな大学生』が一番気になったので、機会があれば観に行こうと思う。この原作の作者が好きで、学生の頃よく小説を読んでいたんだよな。