ゆっくりさん(大人)がまさかに遭遇したときには②

福岡おやじたいさんのセミナーに参加し
お伺いした話。

北九州市の平和通り法律事務所の
柴田裕之弁護士による
「触法障がい者への対応について」
お話を伺った。
障がいがあるゆえに(特に知的・発達・精神)
軽犯罪を繰り返してしまう人々への対応を
「触法対応」として平成25年から
福岡より先に北九州で
先駆的な取り組みが始まったそうです。

北九州が地元なので嬉しい😆

刑務所における新受刑者の
総数の約4割がIQ79以下という
厳しい調査結果があるそうだ。

罪名は窃盗が多く、
刑期としては2年以下が多い。
知的障がい疑いがあるのに
療育手帳を持っていない人たちも多いらしい。
これまでは支援が行き届かないため、
微罪による再犯率が高かったそう。

たとえば、スーパーで商品をバッグに入れるのは
捕まるけど、スーパーのカゴに入れたまま
スーパーからダッシュで逃げれば
犯罪にならない、などと教えられて信じてしまい
そのまま実行して逮捕されるなど。

障がいがあるゆえに
犯罪に巻き込まれたり、
冤罪で捕まってしまったときにさえ
捜査官の言うことに迎合してしまうなどが
起こりやすい。

罪を犯したのであれば
罪を償うのは当然。
障がいがあるからと許されるわけではない。
ただ、それだけではこういった事件や
再犯が続いてしまうことから、
支援が必要な人々がいることに気づき
対応を始められたのが
柴田弁護士など、
まだまだ一部の触法対応に携わって
いらっしゃる弁護士の方々。

これまでであれば、
まず接見の際に弁護士さんが
被疑者の障がいの有無に気づけず、
罪の意識が薄いまま(ことの重大さを
理解できないため)反省の態度を
表せず、福祉的支援がないままま再犯に…
となってしまっていた。

触法障がい者への対応とは、
どんな対応をされているかというと、
弁護士さんが接見の際に、障がいがありそうと
感じれば福祉関係者を同行し、
詳細なアセスメントを取る。
(面会は通常10〜15分だが、
福祉関係者の面会と事前に伝えれば
融通を利かせてくれる警察署もあるそう)

さらには出所後の受け入れ態勢として
自立支援プログラム作成などを
福祉関係者と連携をとり行うなどの支援を
されているそう。

たとえば、周囲の人の意見に迎合されやすい場合
事前に警察へそういった特性があることを
書類で申し入れすることもあるとか。

柴田弁護士いわく
福祉関係者の方に知ってほしいこととして、
もし障がいのある方が逮捕された場合、
北九州であれば
基幹相談支援センターに連絡すれば
柴田弁護士につないでくれるそうです。
なので、逮捕からすぐに基幹相談支援センターに
ご連絡を、とのことでした。

福祉関係者が接見に同行する費用は
北九州であれば現在無料で、
重要なのは
逮捕から検察官送致される
48時間以内という短い期間に
触法対応できる弁護士さんに依頼すること!!

なぜなら、私選弁護士(高額)と
国選弁護士(国費になるもしくは低額)では
費用がかなり違うのだけど、
検察官送致されてから国選弁護士が
被疑者にはつくため、
そのままであれば、どんな弁護士さんに
なるか分からない。

ただ、逮捕から48時間以内に触法対応できる
弁護士さんに依頼しておけば、
そのまま同じ弁護士さんが国選弁護士として
ついてくれることになるらしい。

あまり考えたくはないけど、
もしも逮捕されるという事態になった場合は、
まずは基幹相談支援センターに
連絡を、ということのようだ。
今では基幹から柴田弁護士に指名で
連絡が来ることもあるらしい。

北九州であればありがたいことに柴田弁護士が
いてくれるけど、他のエリアでは???
こういうのは本当に起きてからだと
なかなか思いつかないので
事前に情報を知っておくって、
つくづく大切だなと思う。

そして、触法対応には多機関での連携が
欠かせないのだけど、残念ながら福祉施設へ
受け入れ拒否されたりとまだまだ偏見が強い。
福祉関係者の間にもっと
理解が広がってほしいと仰っていた。

柴田弁護士に、懇親会に行く道すがら
聞いてみた。

私:国選弁護士って、儲かりませんよね?
柴田弁護士:うん。

私:通常の手続きより、かなり時間もかかるし面倒なこと多いですよね?

柴田弁護士:うん。

私:なんで、触法対応しようと思われたんですか?

柴田弁護士:う〜〜ん…。なんでやろ(笑)、まあそれが自分には当たり前のことだったんですよね。

当たり前が当たり前じゃない時代に、
神 弁護士、降臨✨✨✨

またまた、心から
ありがたいなぁああ〜と思う出逢いでした。
#発達障がい   #ゆっくりさん



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