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「クリエイティブジャンプ CREATIVE JAMP 世界を3ミリ面白くする仕事術」
TCAの課題が行き詰まって、「遠くのどこかにアイデアを飛ばす」必要性を言われてしまった時に同じグループの方が紹介してくれた本。
龍崎翔子著「クリエイティブジャンプ CREATIVE JAMP 世界を3ミリ面白くする仕事術」
現在、TCAでやっていることが、かなり詰まっていると感じた。
今日の知見
主に、「クリエイティブジャンプの5つの要素」が落とし込むべきところなのであるが、一つ、それ以外の点で気になったことを最初に書いておきたい。それは「意識高い系の呪い」というところ。
龍崎さんは、幼い頃から「将来はホテルを経営したい」という目標を持っており、そのために東京大学に進学したのだが、周りの人にホテルの経営者になる方法などを聞いていたというのだが、「ホテルの経営者をやりたいんだよね」と周りに言うと、シニカルな言葉が返ってきたりしたという。
自分が幼少期から向き合い続けてきた課題認識、直向きに目指してきた目標地点が、よく知らない人の、誰かの受け売りの言葉によって土足で踏み荒らされる。
「意識高い系」という言葉が蔓延していて、龍崎さん自身もその空気感を感じつつ、「意識高い系」と揶揄されるのを恐れていた。
自分もその言葉に振り回されたというか、知らぬ間に蝕まれていたあるいは蝕まれているなと感じ、龍崎さんが同じようなことを感じ、その言葉に違和感を覚えていたことに何か安心した気持ちになった。
なぜかというと、語弊を恐れずに言えば、それは自分が今、「意識高い系」になろうとしているからだと思う。こうやって、TCAに通ってみたり、アウトプットをし続けたり、ビジネス書を読むこと自体が、周りからみると「意識高い系」に分類されうるからだ。だが、そんな言葉を気にしているようでは前に進めない。自分の方向は間違っていないと、あらためて、その気持ちを強くした。
クリエイティブジャンプの5つの要素
本質をディグる
「アセットの再定義」
事業の資産や資源などの持っているものを既存の定義から、あらためて捉え直して、再定義を行うというもの。
自分の既に持っているものを深く”掘る”という意味で、”ディグる”
例えば、龍崎さんがプロデュースしている「ホテル」というものの価値は
・ホテルとは、「旅先の寝床」である
という定義が一般的であるが、ホテルの本質はそこのみなのかと疑い、多面的にホテルの本質を捉え直してみる
・ホテルは、「自宅以外で人と過ごせる場所」
・ホテルは、「予定不調和の出会いを生み出す場所」
のように事業を行っている経験から、経営者として顧客を観察したりすることなどから新たな再定義を行う。
このような新たな視点からの発想を生むには4つの方法がある。
アセットがそもそもどんな定義から成り立っているのか「因数分解」する
例えば、ラジオの特性を「因数分解」するのであれば、
「防災の時に役に立つ」「音声のみで伝える」「1人で聴く」「生活に根ざしている」「広い範囲に電波が届く」「インターネットでも聴けるようになっている」「想像力を働かせる」などなど。
ラジオにおいては、この定義はたくさんありそうなので、ディグるには使いやすそうだ。
TCA第3回講義の宮永さんが言っていた
「事業として成り立っているものは、必ず掘り上げれば良さや今まで見ていなかったような資源が存在する」(意訳です)
という言葉だが、まずは事業に悲観的になるのではなく、なんとかできないかと掘り下げてみることが重要だということを示唆している。
軸足とするアセットと近しい「仲間」を探し、その共通点を言語化する
ラジオとかけて、宴会と解く。その心はどちらも「内輪ウケを楽しむ」みたいな(自分の発想力のなさ)ゆくゆくちゃんと考えよう。
ユーザーの行動をよく観察してみると、あるアセットをめぐって本来想定していなかった、あるいは明確に認識していなかった用途で利用していることに気づくことがある。
例えば、自動車は、「移動できる」というアセットがあるが、他にも観察してみると、「プライベートの空間として利用する」「横になれる」などが他に用途としてあったりする。
ここも気づいていないことがあるかもしれないが、「ラジオ好きなんです!」「ラジオ聴いてます!」みたいな人がいたら、よくよく聞いてみると発見できることがあるかもしれない。
最近思ったのは、また、「Podcastは空き時間に勉強をするために聴く」というユーザーがいるのは、似たようなことなのかもしれない。
潜在顧客がどこにいて何を消費しているのかを街に繰り出し探すこと。
例えば、横浜スタジアムの課題だと、プロ野球が開催されている時間に潜在顧客がどこにいたのか?ということを調べると、「居酒屋」にいた。
だから、
「横浜スタジアム」は「居酒屋」である
という定義づけを行い、集客を改善したという話。
ここも可処分所得を取り合っている媒体が非常に多く存在するので、ヒアリングにより、明らかにできそうだ。本当にラジオから可処分時間を奪われているのは、YouTubeやNetflixなのか?意外とPodcastなのかもしれない?など。
空気感を言語化する
空気感を言語化すべき理由は2つ
良いクリエイティブとはお客さんとのコミュニケーションでかり、社会に対する意思表明だから。
良いクリエイティブとは、常識に対する「裏切り」によってなりたっているから。
いわゆる、「なぜ今?」の部分だ。
ユーザーがどんな時代の空気感を生きていて、どう感じているのか?そこにどんなメッセージを伝えてどういう気分になって欲しいのかを伝えるということ。企画やアイデアの裏切りがなければ、人の心には残らないということ。
インサイトを深掘りする
宮永さんの講義でも大きな議題となっていたインサイトだが、その定義をもう一度確認する。
インサイトとは、消費者の行動原理やその背景にある意識構造を見抜いたことによって得られる「人々の無意識下にある、消費行動を刺激するスイッチ」
宮永さんも講義の中で言っていたが、ニーズとインサイトには違いがあり、インサイトとは、マーケターが、行動観察や解釈を通じて得られた消費者の行動原理への仮説である。
例えばマクドナルドは、顧客アンケートで「健康志向の高いサラダを置いてくれ!」という意見に対してサラダを置いたが全く売れなかった。顧客が実際にマックに求めているものは、「ジャンキーさ」であり、結果、もっとジャンキーにしたもの(サムライマックやクォーターパウンダーなど)を売る方がヒットした。
という具合だ。
インサイトの掘り起こすには、日頃から自分の無意識を言語化していくトレーニングが必要。
①行動シーンを想像する
②行動の背景を言語化する
③なぜ?問い直す
自分が行った行動に対して自覚的になり、自分がその行動を行った背景、理由を考え、その背景、理由のもう一回、なぜ?を問い直してみる。
例えば
僕は今カフェにいる。
↓カフェに行きたかった背景
卒展中の空き時間で暇だったから。
とはいえ、時間を無駄にしたくなかったから
ゆっくりと本の内容をもう一度考えて、アウトプットしたかった。
↓なぜ?
早くnoteをアップして、タスクを処理したい。
この本の内容を自分なりに消化したい。
1人で考える空間で集中したい
↓インサイト
物書きなとのタスクを処理するための手軽な空間はカフェ。
カフェは忙しい中で1人の時間が取れる場所
僕は本来なら、「コーヒーを飲みたい」から入るはずのカフェだが、そういうわけでもなく、1人の時間が欲しいからカフェに入った。
少々ありきたりだが、こんな風に自分の感情を抽象化して取り扱い可能なものにしていくことも大事らしい。
異質なものとのマッシュアップ
良いクリエイティブは、何かと何かの掛け合わせで出来ている。
「定数×変数」
定数とは自分がテーマとするもので動かない数値。自分なら今は、ラジオだ。
ラジオ×変数。
この変数を考えていく。
例えば、
ラジオ×レストラン
ラジオ×アート
ラジオ×ラーメン
ラジオ×トイレ
ラジオ×ドラゴンクエスト…
のように無限に出てくる訳であるが、この掛け合わせで成り立つ企画を考えてみること。
ラジオ×レストランであれば、、
ラジオが流れるレストランとか、レストランの中で食器の音や注文の音、食べる音が聴こえてくる中で収録を行うラジオ、レストランの厨房の音だけを収録するラジオなど…。
誘い文句をデザインする
考えるべきは「どう発信するか」ではなく、「どう発信してもらうか」
ラジオにおいても、番組に対してハッシュタグをつけて実況する文化がある。ラジオの広告展開についても、同じ状況を発生させたい時が山ほどあるが、それはかなり難しい。リスナーはそういう広告が入る場所には非常に敏感で、面白くない広告展開には全くといって反応がないといって良い。それはそれに反応すること面白いものに反応することで、フォロワーに「これに反応する人なんだ」と思われたくないとかそういった心理が働いているのではないかと思う。
いかに、どう発信してもらうかが大事か
この視点は忘れやすいなと。
また、UGC(User Generated Contents)も重要だ
恥ずかしながらUGCという言葉をTCAに入るまで知らなかったのだが、割と入ってから様々な所から話を聞くようになった。
一般ユーザーによって制作、発信されたコンテンツのことで、ここでは特にSNSなどに投稿された写真や動画、レビューや、ユーザーの口コミなどを指しています。
まさしく、ラジオにおける実況ツイートや切り抜かれる動画がUGCといえる。
このUGCの効果は、龍崎さんによればこう表せるという。
UGCの効果=質×量=マッチ度×説明のしやすさ
マッチ度(=質の高いUGC)はお客さんとして来てほしい潜在顧客の方々の消費意欲を喚起できるような情報で、マッチングしていれば、自ずと良質なUGCが生まれる。
そして、量を生み出すのは「説明のしやすさ」である。いかにこの企画が説明しやすくて拡散しやすいかが重要になる。そして、思わず、「人に話したくなる」ようなストーリー、物語化も必要になるだろう。また、発信を手助けするためにお客さんの発信の手助けになるような情報を発信することも重要だ。
最後に
長くなってしまったが、
本質をディグる、インサイトを深掘りする、誘い文句をデザインする
部分は常に意識しておかなければならない所だ。
ジャンプしてぇな〜
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